Microsoft Loop でコラボレーションを強化! すぐにでも使いたい 4 つの機能

このデジタル時代にあって、コラボレーションは数年前と比べても圧倒的な進化を遂げています。ユーザーがこの進化についていくためには、基本的なコミュニケーション機能を遥かに超えたタスクをこなせる、柔軟でダイナミックなコラボレーション スペースが必要です。今回の記事では、このニーズに対応するマイクロソフトの最新アプリ Microsoft Loop をご紹介します。

Microsoft Loop の背景はコラボレーションの変化
かつて、チームやグループ内であるドキュメントを使って共同作業を行うには、メールでそのドキュメントを共有する必要がありました。そして、ドキュメントの編集が必要だと思ったユーザーが編集して所有者に送り返し、所有者が変更点を確認していました。リアルタイム チャットの普及前は、データやファイルが相手に届くのに時間がかかり、通知は即座に共有されませんでした。こういった古いコラボレーション手法では時間がかかりすぎるため、生産性の低下は避けられません。
その後、Microsoft はより容易なコラボレーションを実現する様々なツールを開発しました。SharePoint Online から Microsoft Teams に至る Microsoft の様々なコラボレーション ツールによって、組織の内外におけるコンテンツの共有とコラボレーションは圧倒的に簡単になりました。
2021年に行われた Ignite カンファレンスで、Microsoft はコラボレーション体験をさらに改善する計画として Microsoft Loop の導入を発表しました。この記事では、日常業務でこの新しいコラボレーション ツールをどのように活用できるのかご紹介します。
※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 12 月 2 日付で公開された記事 “4 Practical Ways Microsoft Loop Can Elevate Collaboration” を日本語編訳したものです。
GIF (Microsoft より)
Microsoft Loop はどのようなツール?
Microsoft Loop は、Microsoft のエコシステムの様々なアプリケーションからアクセスできる新たなコラボレーション ツールで、ユーザーに一元化されたワークスペースを提供します。変更をリアルタイムで確認できるようになっているので、ユーザーは特定のプロジェクトに関連したあらゆるアイデアやドキュメント、スケジュール、リンク、課題を個別に (何度も何度も) 共有しなくても、ひとつのスペースに置くだけで済むようになります。
Microsoft Loop の仕組み
Microsoft Loop は、大きく分けて次の 3 つのコンポーネントから構成されています。
- Loop ワークスペース: チームに対して表示される共有スペースです。関連するあらゆるドキュメントと項目が含まれます。コラボレーションの参加者は、ここで現在進行中のプロジェクトやタスクの進捗状況を把握できます。
- Loop ページ: プロジェクトのニーズに合わせてカスタマイズできる柔軟なキャンバスです。小さなものからスタートして、プロジェクトの進行とともに拡大することも可能です。
- Loop コンポーネント: Microsoft Loop の最小単位で、Loop のコラボレーションを開始するのに使用できます。リストやテーブル、ノートといったシンプルな形式でも利用できます。コラボレーションのニーズに応じてカスタマイズできるテンプレートが用意されています。
Microsoft Loop でコラボレーション体験を改善する方法
1.別のアプリから作業し、変更点をリアルタイムで追跡する
先程述べた通り、Microsoft Loop のコンポーネントは Teams や Outlook、Word といった様々な Microsoft アプリからアクセスできます。Loop の最初のコンポーネントが Microsoft Teams 内で作成された場合でも、Teams テナント外の他の共有ユーザーも作業が可能となっています。
GIF (Microsoft より)
開始するには、Microsoft Teams のチャットでハイライトされたボタンをクリックし、Loop コンポーネントの構築を始めます。コンポーネントは箇条書きやリスト、表などの形式が利用できます。この Loop ファイルは「fluid ファイル」とも呼ばれ、所有者の OneDrive アカウントに保存されます。このファイルは、その後共有することも可能です。Loop で新たなアクティビティがあるたびに、Microsoft Teams からユーザーに通知が送られます。
また、特定のユーザーは Word や OneDrive、Outlook 等からでも Loop のこのスペースの作業を開始できます。Microsoft のエコシステム内のどこからでもコラボレーションを行える柔軟性を有しているのです。
Loop のコンポーネントは、Office 365 のホームページからもアクセスし、作業を行うことができます。
2.Microsoft Teams 会議で Loop を活用する
Loop は、Teams の会議でも新たなコラボレーション機能として便利に活用できます。Teams 内では パブリック プレビュー モードでないと Loop のコンポーネントは確認できませんが、共有された場合はリンクを介してアクセスできます。
現時点では会議の招待状の作成時に Loop を追加するオプションはありませんが、招待ページから直接 Loop コンポーネントを追加することができます。
これは、会議の議事録の取り扱いにおいて非常に優れたソリューションになりえます。誰もがリアルタイム最新情報を入手できますし、たとえ会議に参加していなくても必要に応じて閲覧できます。Loop コンポーネントは、会議中にチャット ボックスから追加することも可能です。
アップロードされた時点で、チャットの参加者全員が見られるようになり、他の全ユーザーとリアルタイムの同期が可能です。また、前述のように、このコンポーネントは Microsoft Teams の外からでも表示できます。
3.プロジェクトの状態を追跡する
Teams にとって間違いなく有益な Loop コンポーネントが、ステータス トラッカーです。これにより、ユーザーが状況を一元的に把握できる状態で、更新状況の確認やタスクの監視を行えるようになりました。この機能により、会議の頻度を大幅に減らすことも可能でしょう。
GIF (Microsoft より)
4.Loop を活用して投票する
4 つ目に紹介する Microsoft Loop コンポーネントは、投票テーブルです。これによりチームとして意思決定がしやすくなりました。また、Teams の外部でも、誰でも投票の更新をリアルタイムで確認できるようになり、透明性が向上します。
GIF (Microsoft より)
ここまで Loop が私たちの日常業務をより円滑にしてくれる実用的な 4 つの方法をご紹介してきましたが、Loop は他にも次のような機能を備えています。
- バージョン管理: 突発的な削除やユーザー エラーが発生しても、ロールバックできます。
- 権限: リンクをコピーしたり、直接権限を与えたりすることでユーザーをコラボレーションに招待できます。
- モバイル版: Microsoft Loop はモバイル フレンドリーなソリューションとなっており、外出先での仕事にも適しています。モバイル版は全員が利用できます。
ワークスペースも、セットアップも異なるユーザーとコラボレーションを行うのは困難です。だからこそ、Microsoft Loop がもたらすつながりと透明性は、あらゆるユーザーのコラボレーション体験を確実に向上させるでしょう。すぐにでも Microsoft Loop をお試しください。