金曜日, 4月 19, 2024
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従業員エクスペリエンスを向上させる Microsoft Viva エンゲージとは

多くの組織で、強力な企業文化を確立することが今や大きな課題となっています。スタートアップが次々に誕生し、技術系の人材の需要がかつてないほど高まっている今、人材を定着させるためには、従業員の誰もが親しみを感じ、自分が受け入れられていると思える企業文化の構築が重要です。しかし、ハイブリッド ワークの普及に伴い、こういった企業文化の構築はかつてないほど困難になりつつあります。この問題の解決策となりうるのが、Microsoft Viva エンゲージです。

今回の #O365 Hours では、Microsoft 主任プログラム マネージャーを務めるスティーブ・グエン氏を招き、Viva エンゲージの発表や Yammer との関係、Microsoft Viva ソリューション全体における位置づけについて話を伺いました。ぜひこの記事で内容をご確認ください。インタビューの全文をお読みいただくことも可能です。

ゲスト: Microsoft 主任プログラム マネージャー スティーブ・グエン氏

トピック:

  • 2022 年 8 月の Microsoft Inspire における大きな発表のひとつが Viva エンゲージでした。Viva エンゲージは、Microsoft Teams 内において Yammer コミュニティ アプリを置き換えるだけでなく、Viva ブランドのひとつとしてこれから本格的に展開されていくソリューションです。まずは発表について振り返ります。
  • コミュニティでも特に多かった質問が「エンゲージは Yammer を置き換えるのか」というものでした。
  • Viva エンゲージの重要な機能として、個人のプロフィールおよび、進行中の Teams プロジェクトに収まらないコンテンツやアイデア、アクティビティの共有機能などが挙げられます。こういった機能から「エンゲージは、Microsoft 版の Facebook を目指す戦略の一環なのか」という質問もよく受けます。
  • Microsoft Viva は、Microsoft による従業員体験の向上 (#EXP) のためのソリューションです。Viva エンゲージは、その中でも従業員体験においてまさに中心に置かれる存在です。エンゲージは、Viva 全体においてどのように位置づけられるのでしょうか。

まずは Viva エンゲージについて少しお話しいただけますか。

グエン:承知しました。Microsoft が Yammer を買収してから、今年で 10 年目を迎えます。その中で、組織文化の醸成、リーダーとのつながり、コミュニティを通じた人と人のつながり、Yammer が生み出す帰属意識など、Yammer がお客様に素晴らしい価値を提供していることを実感してきました。

Viva プラットフォームもまさにこれを目標としています。私たちは従業員体験を幅広く扱うプラットフォームを構築しようとしており、Yammer はその中でさらに魅力的なソリューションになるべきだと確信しています。以上が、今回の発表でお伝えしたことの基礎になります。その上で、さらに少し踏み込んでお話ししましょう。

Yammer からエンゲージに置き換わるのでしょうか。

グエン:これはよく受ける質問です。まず背景として、ここ数年、私たちのチームは Yammer をお客様の働き方の一部として確実に組み込み、価値を提供することに力を入れてきました。わざわざアクセスしなければならない別のプラットフォームにしたくないという考えがありました。そういった思いを胸に取り組んできましたが、とりわけパンデミックの影響もあり、この数年での成長は、私たちが進めてきた Teams や Teams のコミュニティ アプリ、Outlook、リッチ通知、SharePoint を通じた統合があったからこそ実現したと言えます。

この成果を受けて、私たちは Viva がもたらす体験に、コミュニティ アプリと Teams をより密に連携させる方針を打ち出しました。Viva エンゲージがもたらす体験は、Yammer によって大幅に強化されています。両者は結びついた体験となっているので、現在 Yammer をお使いいただいているお客様も安心してご利用いただけます。Viva エンゲージをより身近かつ快適な体験にするため、そして Viva の他のプラットフォームのデザインと統一感を持たせるため、UI にいくつか変更を行っています。しかし、結局のところ Viva エンゲージを動かす基盤となる技術は Yammer です。

バックリー: Teams のフィードバックでよく耳にするのが、プロジェクト関連の作業を集中的に行うのには適しているが、会社全体で幅広く作業するのには向いていないという問題です。ここで活躍するのが Yammer となると思うのですが、いかがでしょうか。

グエン:そうですね。まさにその場で人と人のつながりを生み出すソリューションです。Yammer の通知の一部を Microsoft Teams の体験と統合して、アクティビティ フィードで受け取れるようにすることも可能です。自分が @ で言及されたときや、自分の参加しているコミュニティで告知があったときに通知を受け取れます。また、Yammer のコミュニティで告知して、それをメール通知や Teams の告知として配信できるほか、Yammer でプッシュ通知することすら可能です。こうすることで、会社で連絡を担当する人間が、ユーザーの居場所をあまり気にすることなく告知できるようになりました。

エンゲージは、Microsoft が Facebook を目指す戦略の一環にすぎないのでしょうか。

バックリー:言うまでもなく Viva は Microsoft が目指す従業員エクスペリエンスを強化するソリューションであり、エンゲージはまさにその中心的な存在となっています。それでも「Microsoft はエンゲージで Facebook を目指しているのでは」という声もあります。これはプロフィールの作成や、他のコンテンツおよび関心を共有する機能などから受けた印象なのでしょうか。

グエン: Yammer は 10 年以上前からそういったソリューションであり続けています。一部の競合サービスよりも前から、そういった機能を実装しています。いずれにせよ、この分野において、お客様に多くの価値をもたらしていることに間違いはありません。

エンゲージは、Viva 全体においてどのように位置づけられるのでしょうか。

グエン: Viva の体験全体を見たとき、Viva ラーニングとインサイトが大きな部分を占めているのは間違いありません。しかし Viva エンゲージやコミュニティを通じてプラットフォームにもたらしたい体験もあります。

リーダーシップの面でパンデミックを通じて強く実感したのが、リーダーたちは自分自身を表現し、組織全体にメッセージを伝えるための従来とは異なる方法を求めているということです。また、Yammer が提供しているコミュニティの構造は、リーダーたちがメッセージを幅広く伝えていくという目的において最適なメカニズムではない場合もありました。

Viva エンゲージのストーリーライン機能は、お客様やリーダーとの意見交換を通じて生まれたもので、すでに一部のお客様には、プライベート プレビュー版のストーリーライン機能を実際にお使いいただいています。Microsoft のジェフ・テーパー氏も、毎週金曜日に「ファスト フライデー」と題してその週に行ったことを 5 分程度の動画にまとめて投稿しています。

チーム ランチから週末に読んだ本まで、あらゆることを投稿しているリーダーもおり、仕事以外で何をしているかを伝える優れた方法となっています。プロフェッショナルとしての側面だけでなく、より包括的な視点でリーダーを表現できるため、人間としての姿が伝わり、社員との距離を縮めることができます。これも従業員エクスペリエンスの全体的な観点から目指していることのひとつです。

バックリー:そういったチーム間の深いつながりは構築も困難なため、素晴らしいことです。ハイブリッド ワークは引き続き行われており、対面でのやりとりも少なくなっています。とりわけチームの所在地が離れているケースでこういった機能がもたらす恩恵は大きなものです。人とのつながりを深め、お互いに関わり合いを持たせるようなツールが増えることはメリットでしかありません。Viva エンゲージの今後の予定はどうなっていますか?

グエン:Microsoft 365 の管理者向けに、おそらく 8 月末から 9 月上旬に提供を開始する予定です。提供前に必ずメッセージ センターの投稿でお伝えします。ストーリーライン機能もエンゲージに合わせて、ほぼ同時期に提供を開始する予定です。そしてストーリーライン機能のメディア要素としてストーリーの発表を行いました。一般提供の開始は、来年の上半期になると思われます。

※この記事は、米国 AvePoint で 2022 年 8 月 5 日付で公開された記事 “Extending the Employee Experience with Microsoft Viva Engage” の内容を日本語訳したものです。

関連記事①: 従業員エクスペリエンスを変える Microsoft Viva の 4 つの機能

関連記事②: Microsoft Vivaとは?Teamsを活用したワークフローを実現

関連記事③: AvePoint Curricula と Microsoft Viva Learning でワークプレイス ラーニングを加速する

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