Microsoft 365 の運用を AvePoint Cloud Governance で自動化、コロナ禍でチーム利用が急拡大する中、運用負担の大幅な軽減とガバナンス強化を両立

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  • 株式会社ダイフク様 導入事例 - Microsoft 365 の運用を AvePoint Cloud Governance で自動化
  • 顧客ロケーション 大阪府大阪市
  • 業界 製造
  • プラットフォーム Microsoft 365
  • AvePoint ソリューションCloud Governance

ハイライト

  • チーム・サイト・ゲスト ユーザーの払い出しや変更管理作業を自動化、2 人の作業者が丸一日かかっていた運用業務を、1 人 1 時間程度で実施可能に
  • 定期的な棚卸確認と回答に基づく作業の自動化で作業負荷を大幅に軽減
  • ルール ベースの運用と変更ログでガバナンスを強化、利用状況レポートもワンクリックで作成

Customer Interview

お話を伺った方々

室賀 洋介 様  DX本部 デジタル部 企画G グループ長
佐々木 義彦 様 DX本部 デジタル部 OTG 主席技師
山居 康裕 様  DX本部 デジタル部 OTG 係長
藤澤 幸子 様  DX本部 デジタル部 企画G

 

Q: 御社についてお聞かせください。

「株式会社ダイフクは 1937 年の設立以来、モノを動かす技術 (マテリアル ハンドリング) に磨きをかけ、生産・流通・サービスの分野で物流の合理化を追求してきました。現在、当社グループは、世界 26 の国と地域に生産・販売拠点を設けており、海外売上高比率は 65% に達しています。」

Q: Notes から Microsoft 365 へと移行したということですが、その経緯や Microsoft 365 の活用状況についてお聞かせください。

「社内オンプレミス環境で HCL Notes を 20 年以上利用していましたが、時間、場所を問わないセキュアな社内外コラボレーションの実現を目的に Microsoft 365 の導入を決定しました。2018 年 7 月から順次、日本・海外現地法人へ展開、2019 年 10 月には Microsoft Teams の利用を開始。新型コロナウイルス感染症拡大でテレワークへとシフトしたことをきっかけに、一気に利用が広がる結果となりました。チーム数は 2020 年 2 月から 4 月にかけて約 2 倍に増大。並行して SharePoint Online も情報共有の場所としての利用が拡大していきました。

当初、Microsoft Teams と SharePoint Online の管理運用は、ほぼすべて手作業で行っていました。利用部門からの申請に基づいてデジタル部が最小限のメンバー数でチームを払い出し、さらに払い出したチーム・サイトなどの管理は Microsoft Excel で行っていました。利用拡大が進むにつれ、手作業の運用はすぐに行き詰ってしまうと感じていました。テレワーク シフトで利用者が急拡大する前から、いくつかの課題が顕在化していたのです。」

Q: Microsoft 365 の運用において、具体的にどのような課題に直面していたのでしょうか?

■チーム払い出しまでのリード タイムと作業負荷
「熟達した作業者が実施しても、払い出し作業は早くて 1 時間程度かかっていました。利用部門からの申請を受領後、まず利用要件に沿ったチームやサイトを作成、社内の運用ルールに沿った設定を行い、最小限のメンバーを追加して利用部門へ引き渡します。その後、管理情報を Excel シートに記載するという非常に手間がかかる作業です。さらに、チームの名称変更や管理者の変更なども申請制にしているため、依頼が多い場合には 2 人の作業者が丸一日を費やしてしまう状況でした。」

高度なスキルも必要な大人数のユーザー メンテナンス
「熟達した作業者でも 1 時間かかる作業を、そうではない人に任せようとすれば、おそらく 2~3 時間はかかってしまうでしょう。しかしそれ以上に負担が大きかったのが、大人数のユーザー メンテナンス作業です。チーム・サイトの中には数百人以上で利用する環境があります。このユーザー規模になると画面上から手作業で作業を行うわけにはいきません。そこで PowerShell を駆使できる技術者が大人数のユーザー メンテナンスを行っていました。」

大きな棚卸負荷、先の見えない効率化の検討
「棚卸も大きな課題となっていました。利用部門の管理者に対してメールでチーム・サイト・ゲスト ユーザーの継続利用または削除の意思を確認、返答結果を基に適切な処理を行い、その内容を Excel シートへ漏れなく反映させなければなりません。これは払い出し処理以上に大変な作業です。実は Notes をメインで使っていたころから棚卸は社内全体を巻き込んだ大変負荷がかかる業務となっており、トラウマ体験になっていました。効率化の検討当初、仕組みの自社開発を考えましたが、Microsoft 側の仕様変更に対して即時に追従することが難しいため、AvePoint Cloud Governance を知るまで、棚卸効率化の検討は暗礁に乗り上げていたのです。」

Q: Microsoft 365 の運用管理ソリューションとして、AvePoint Cloud Governance を導入するに至った経緯と採用理由、導入効果についてお聞かせください。

AvePoint のセミナーに参加し「これなら課題を解決できる」と確信
「増え続けるチーム・サイト・ゲスト ユーザー管理を効率化するためには、Microsoft 側の仕様変更にも即時に対応できる新たな仕組みを入れる必要があると、Microsoft Teams の展開当初から考えていました。運用効率化検討が行き詰まる中、AvePoint Cloud Governance の存在を知ることになります。

AvePoint のセミナーに参加し、これなら棚卸はもちろんのこと、払い出しからその後の運用管理までを効率化できると確信し導入に向けた検討に着手。先行検討していた自社・委託開発、他社製品との比較検討を行い、2021 年 1 月に導入を決定しました。」

運用負担の大幅な軽減とガバナンス強化を両立
「最大の評価理由は、チーム・サイト・ゲスト ユーザーの払い出しから変更・棚卸まで、ほとんどの作業・管理を自動化・セルフ サービス化できることです。AvePoint Cloud Governance なら管理を効率化し、運用負担も大幅に軽減できると確信しました。

また、承認プロセスを組み込むことができ、その後の運用が事前に決められたルールに従って行われることも重要なポイントです。たとえば利用部門がゲスト ユーザーをこっそり追加した場合もすぐに無効になります。セルフ サービス型の運用においてもガバナンスを効かせることが可能です。

さらに、運用内容の記録がログとして残ることも重視しました。Excel シートで管理している状況では、デジタル部の作業者しか運用状況を知ることができません。AvePoint Cloud Governance を使えば、払い出した後にどのような変更をしたのか、利用部門側でも簡単に確認することができます。」

2 ~ 3 クリックの操作で払い出し、棚卸依頼も完全に自動化
「AvePoint Cloud Governance から申請・承認が行われると、自動的にチームやサイトの作成・変更処理が走ります。作業者の必要な操作は 2~3 クリック程度で全く負担はかかっていません。また、組織情報と連動した動的グループによる管理ができるため、PowerShell で行うしかなかった大人数のユーザー メンテナンス作業の多くが不要になります。 

Microsoft Teams や SharePoint Online の利用状況レポートの作成も、AvePoint Cloud Governance の管理画面からワンクリックで出力できるようになりました。現在出力した内容をそのままダウンロードして、全事業部が参加するチームへ投稿、全社レベルで利用状況を共有しています。

棚卸の問題も解決しました。たとえばチームやサイトが払い出された後は、定期的に利用部門の管理者へ確認メールが自動送信されるようになっています。管理者は届いたメールに対し、利用継続の要否を回答、継続不要を選択した場合は自動的に削除されます。同様にゲスト ユーザーの棚卸も 3 か月に 1 回の頻度で自動的に実施されています。

また、確認メールに対してすぐに要否回答がない場合は、督促メールが自動送信されます。督促メールでも回答がない場合に限り、デジタル部から直接利用部門へ確認を行い、削除などの対応を実施するサイクル管理ができるようになりました。」

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海外現地法人との情報共有も活性化
「自動化によって運用負荷は大幅に軽減されました。今では平均で 1 人の運用担当者が 1 日 1 時間程度の作業を行うだけで運用できています。利用状況レポートによる運用状況の可視化も実現できました。

海外現地法人との情報共有も活性化しています。海外現地法人の一部では IT に関して自主的な運用を求める傾向が強く、Microsoft 365 の別テナントを構築し、それぞれ個別に運用しています。このような環境下でも情報共有を円滑に行うため、日本本社テナント側のチーム・サイトに別テナント ユーザーを招待していますが、招待したユーザーの管理を AvePoint Cloud Governance で確実に行えるようになりました。」

Q: 今後の展望についてお聞かせください。

他製品の管理も AvePoint Cloud Governance に統合
「今後は Microsoft 365 の他の製品の管理についても、AvePoint Cloud Governance へ統合したいと考えています。直近では、Yammer への適用が視野に入っています。現在、社外も含めた情報共有に Microsoft Teams と SharePoint Online を利用していますが、AvePoint Cloud Governance で適切なカバナンスを効かせることで、他の製品を連動させたより柔軟な利用が可能になると思います。Yammer は社内 SNS として利用していますが、自由な利用形態は残しつつ AvePoint Cloud Governance を使ったライフ サイクル管理を行いたいと考えています。

AvePoint Cloud Governance は複数テナントの管理もできると聞いています。現在は日本本社のMicrosoft 365テナントだけの利用ですが、将来的には海外現地法人へ紹介しメリットを享受出来たらと考えています。」