チャットはメールのような形式的な文面を省略し、会話形式で話を進められるため、ビジネスシーンでも連絡手段として使われるケースが増えています。ただ、メールのように件名がなく、過去のやり取りを忘れてしまうリスクも少なくありません。そこで便利なのが引用機能です。
本記事では、 Teams の引用機能を活用して効率的にメッセージのやり取りを行う方法を解説します。ビジネスで Teams のチャットを活用されたい方は、ぜひ参考にしてください。
デスクトップ版の Teams でメッセージを引用して返信する方法
Teams では、デスクトップ版でもモバイル版でも引用機能の活用が可能です。ここでは、デスクトップ版で引用機能を活用してメッセージを返信する方法を解説します。
全文引用して返信する
返信機能は、メッセージの全文もしくは一部のどちらでも可能です。まずは全文を引用して返信したい場合の方法を解説します。
- 全文引用をしたいメッセージにカーソルを合わせる
- 複数のアイコンが表示されるのでそのなかから「 … 」を選択する
- プルダウンメニューから「返信」を選択する
- 引用したいメッセージの全文がメッセージボックスに引用として挿入される
あとは引用したメッセージに対する返信を記載し、送信すれば、全文引用による返信が完了します。
一部引用して返信する
次にメッセージの一部だけを引用して返信したい場合の方法を解説します。
- メッセージ入力フォームの下にあるバーから「書式」を選択する
- 引用したいメッセージの一部を記入もしくはコピー & ペーストする
- メッセージ入力フォームのなかにある「引用( “ )」を選択する
- ペーストされたメッセージが引用文になる
メッセージの一部を引用して返信する方法は、上記以外にもう1つあります。
- メッセージ入力フォームの下にあるバーから「書式」を選択する
- 引用したいメッセージの一部をコピーする
- メッセージ入力フォーム内で「 > (半角)」を入力してスペースキーを押すと引用ボックスが挿入される
- 事前にコピーした引用文をペーストする(直接記入でも可)
メッセージの一部返信は、1回の返信のなかで何度でも使えるため、複数のメッセージから返信したい部分をコピーして返信することも可能です。
ショートカットキーを活用して引用する
引用ボックスの表示はショートカットキーでも可能です。具体的には、「 Shift 」+「 > (半角)」を押すことで引用ボックスが表示されます。
また、「 Ctrl 」+「 Shift 」+「 X 」で書式モードを ON にできるので、メッセージの一部に返信したい場合は、これらのショートカットキーを活用すると便利です。
モバイル版の Teams でメッセージを引用して返信する方法
Teams はデスクトップ版とモバイル版で引用のやり方が異なります。また、引用返信ができるのは全文のみでメッセージの一部には返信できません。ここでは、全文返信のやり方を解説します。
モバイル版での引用返信の方法は 2 つありますが、 1 つは引用返信したいメッセージを表示させ右にスワイプさせる方法。そしてもう 1 つは、返信したいメッセ―ジを長押しすると表示される選択肢から「返信」を選択する方法です。
このどちらかの操作を行うことで、返信したいメッセージが引用ボックスに表示されます。
デスクトップ版とモバイル版の引用機能の違い
デスクトップ版とモバイル版は、メッセージの一部引用ができないだけではなく、ほかにも大きく3つの違いがあります。ここでは、それぞれの違いについて見ていきましょう。
メッセージの編集
デスクトップ版では、引用したメッセージを自由に編集することが可能です。返信内容によっては、相手のメッセージを適宜編集することで、相手にも伝わりやすくなり、よりスムーズなやり取りが行えるようになります。
これに対し、モバイル版はメッセージを編集することはできません。選択したメッセージをそのまま引用し、返信するだけです。
引用できるメッセージの数
デスクトップ版では、 1 回の返信で引用できるメッセ―ジの数に制限はありません。複数の引用書式を設定することで複数メッセージをすべて 1 回のメッセージで返信することも可能です。これにより相手が返信を見逃してしまうリスクも軽減されるでしょう。
これに対し、モバイル版は 1 回の返信で引用できるメッセ―ジは1つだけです。
引用できる文字数
Teams ではチャットの文字数は 1 回の投稿につき 1,600 文字という制限があります。そしてデスクトップ版で引用できる文字数の制限も 1,600 文字。つまり全文引用であっても、途中で文字が途切れてしまう心配はありません。
これに対し、モバイル版の引用文字数は 30 文字という制限があります。 30 文字以降のメッセージは省略されてしまうため、相手に伝わる部分を選択しないと何に対する返信かがわからなくなってしまう場合もあるでしょう。
Teams の引用機能を使うメリット
Teams の引用機能を使うメリットは大きく 2 つあります。具体的には次のとおりです。
スピーディーなやり取りが可能になる
引用機能を使わずに相手のメッセージに返信する場合、何に対する返信であるのかを記載しなくてはなりません。
たとえば、社内でのやりとりで「明日、取引先の A 社に商談に行くので 10 時に〇駅で待ち合わせしましょう」というメッセージに対し、「明日の待ち合わせ場所と時間、承知しました」と返信する必要があります。
しかし、引用機能を使えば「承知しました」だけで相手に伝わるため、無駄な時間がかかりません。
1 回の投稿で複数人に対し返信ができる
デスクトップ版であれば、 1 回の投稿に複数のメッセージを引用できるため、同時に複数人に返信することも可能です。その結果、一つひとつ返信するのに比べ大幅に効率化が進みます。
Teams の引用機能を使う上での注意点
Teams の引用機能を便利に活用するにはいくつかの注意点があります。具体的には次のとおりです。
引用箇所の長さに気を付ける
デスクトップ版では全文引用も可能ですが、全文引用して返信をすると全体が長くなるうえ、どの部分に対する返信かもわかりにくくなる場合があります。そのため、特別な事情がない限りは返信したい部分だけを切り取る一部返信にしたほうがよいでしょう。
引用は基本的にコピー & ペーストを使う
引用文は、コピー & ペーストと自分で記載する 2 つの方法があります。短文であれば自分で記載してしまおうと思われる場合もあるかもしれませんが、基本的にコピー & ペーストを使うようにしましょう。
自分で記載する方法は、内容に間違いが起こるケースも少なくありません。返信相手に誤解を生んでしまうリスクもあるため、避けることをおすすめします。
Teams の引用機能を活用してコミュニケーションを円滑化しよう
メールよりも簡潔かつスピーディーなコミュニケーションを行えるチャット。しかし、一つひとつに件名があるわけではないため、どのメッセージに対する返信かがわからずコミュニケーションに齟齬が生まれる可能性があります。これを避けるには引用機能の活用がおすすめです。
Teams にも引用機能があり、上手く活用すればより効率的なやり取りが行えるようになります。デスクトップ版とモバイル版の違いにも気を付けつつ、適切に引用機能を活用し、円滑なコミュニケーションも実現させましょう。
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