データドリブンなワークプレイスを実現する Power BI の 3 つの新機能

投稿日: 05/27/2021
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power bi

今日、多くの企業が大量のリアルタイム データの可視化に Microsoft Power BI を利用しています。

3 月に開催された Microsoft Ignite 2021 で話題に上がった今回の Power BI のアップデートでは、AI による分析機能がさらに拡充し、使い慣れた Microsoft 365 プラットフォーム内で簡単にグループ作業できるようになりました。また、Power BI Premium では、ユーザーごとのライセンス購入が可能となり、アクセス権付与も柔軟に設定できるようにもなりました。

全世界で 26 万社に採用されている Power BI には、今後も多くのアップデートが予定されています 。

「Power BI は、Power BI サービスで新機能を毎週配信し、Power BI デスクトップの新リリースも毎月配信します」Microsoft 社 Power BI エンジニアリング担当バイスプレジデントの Arun Ulagaratchagan 氏は、3 月 4 日に開催された Ignite のセッションでそう語りました。「今後も、ユーザーにより良いデータ探索体験を提供するために、次々と新機能を追加していく予定です」

Ulagaratchagan 氏は他にも、いくつかの Power BI 機能に言及し、それらの機能が私たちの働き方を変える上でどのように位置付けられるかについても触れました。以下のセクションでは、今回発表された 3 つの新機能をそれぞれ見ていきましょう。

Microsoft Power BI レポートは、Teams 内で安全に共有され、Teams 画面から離れることなくチャット ペインで会話することができます。

※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 3 月 8 日付で公開された記事 “3 New Power BI Features to Empower a Data-Driven Workplace” を日本語編訳したものです。 

1. Microsoft Teams および Excel でのグループ作業を容易にする Power BI タブ

企業がデータ ドリブン カルチャーの推進に努めるのであれば、すべての従業員を関与させることが極めて重要になります。昨年、Microsoft は、使い慣れた Teams 画面に分析結果を投稿し、画面から離れることなく会話ができる Microsoft Teams 用 Power BI タブ を発表しました。

「この機能強化により、Power BI は文書共有の面で Microsoft Office の UI により近くなるので、グループ作業はさらに容易になります」と Microsoft 主席プログラム マネージャーの Lukasz Pawlowski 氏は語ります。

さらに、PowerPoint に似たデザイン タブとビジュアル機能は、Microsoft の「Power BI を使い慣れた UI に基づいて構築する」というミッションを反映していると Ulagaratchagan 氏は述べました。

サービスを統合できるプラットフォームは Teams だけではありません。Microsoft は、Excel との連携を強化し、Power BI データ セットを変換せずに Excel でそのまま使用できる (あるいは、彼の言葉を借りれば、「Excel を完全に Power BI に組み込むことができる」) ようにしました。膨大なデータから、よりスムーズに見識を得るために、Power Apps および Power Automate も Power BI に組み込むことができます。

Power BI の AI および自然言語処理機能により、ユーザーは主要統計情報を抽出し、データ ドリブンなストーリーを効率的に作成することができます。

2. AI を援用した詳細レポートの自動生成

AI 機能により、Power BI ユーザーは大量のデータ セットの中からストーリーを素早く見つけ出すことができます。スマート説明ツールバーを使用してページ上のコンテンツを処理することで、「レポートで進行中のすべてのコンテンツを直ちに AI が分析し、分析結果の要約を自然な文章で自動作成します。このスマート説明の要約は、テクスト ボックスのコマンドを使用して、編集や追加はもちろん、フォントや色といったかうすたまいずも可能です。」そう語ったのは、Microsoft 主席プログラム マネージャーの Justyna Lucznik 氏です。

さらに、Power BI ユーザーは、グラフのスパイクやデータ異常の背後にある詳細を直接調査し、予想外の落ち込みや余剰の原因を AI を使用し読み解くことができます。この機能は、プレゼンテーションからプレス リリースまで幅広いタスクに活用できます。

「操作は異常箇所をクリックして調査するだけです」と Lucznik 氏は説明し、発見事項はレポート内で強調表示されるとも付け加えました。「これらの異常個所をさらに調査するために、感度、色、サイズなどに微調整を加え、時系列でデータをより豊かに視覚化することもできます」

microsoft teams
3.
新しい Power BI 価格設定およびセキュリティ対策

これまで、Power BI のプレミアム版は月額 5,000 ドルの固定価格でしか提供されておらず、小規模企業にとっては購入への障壁となることもありましたが、4 月 2 日からは、ユーザー 1 人当たり月額 20 ドルの購入オプションが選択できるようになりました。

これにより、データ不足に悩む経営者も、IT 投資コストを抑えつつ重要なインサイトを得ることができると Ulagaratchagan 氏は自信を覗かせ、新しい Power BI の価格設定は「従来の BI プラットフォームの 1/4 から 1/3」であると語りました。

価格設定モデルとは関係なく、ユーザーは、今回のアップデートで同じく強化されたセキュリティ対策とデータ保護対策機能も利用できます。「Power BI は、Microsoft Information Protection および Microsoft Cloud App Security をネイティブ サポートする業界で唯一の BI プラットフォームです」と Ulagaratchagan 氏は強調しました。具体的には、データが Power BI から PowerPoint や Excel にエクスポートされる際、Power BI によってファイルに機密度ラベルが自動的に適用され、機密度ラベルの暗号化設定の構成内容に従って保護されます。

最後に、10 億人を超える Microsoft Office ユーザーが Power BI プラットフォームに参加するにつれ、各ユーザーのニーズが確実に満たされることが重要となります。

現在、Power BI は全世界で 50 を超えるデータセンターに展開されています。「弊社では、異なる国際コンプライアンス基準に対応する 119 種類の認証のほか、業界固有の 34 種類の認証もサポートしているので、地域や業界に関わらず、ほぼ問題なく Power BI を使用することができます」 (Ulagaratchagan 氏)

★PowerPlatformの活用に関して、AvePointでは重要なビジネス アプリケーションやフローのデータ保護や移行、ガバナンス強化、管理効率化にお役立ていただけるソリューションをご紹介しております。気になる方はぜひお問い合わせくださいませ!
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