金曜日, 3月 29, 2024
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職場におけるワークフロー ラーニングのメリット

LMS (学習管理システム) という言葉を聞くと、Slack を使った退屈な勉強を思い出す人も少なくないでしょう。私も大学生のときには Slack を使った LMS の経験があります。就職してからはほかのツールを使うようになりました。ツールの名前はわかりません。とにかく年に 1、2 回、受信トレイの中のパスワードが記載されたメールを探して、パスワードを再設定させられています。

心当たりのある方も多いのではないでしょうか? 今の企業では、圧倒的多数の従業員 (学習者) がこういった環境の中に置かれています。

学習やトレーニングは実際の業務を始める前に提供されることが一般的です。学習という言葉からは、一般的にはアカデミックな環境を連想する方も多いでしょう (そして学んだことが仕事に直結し、役立つのか確信できないというイメージを持つ方も少なくないはずです)。

同様に、トレーニングというと、業務の遂行に必要なあらゆる知識を身につけることだと考えられがちです。

L&D (学習と人材育成) の分野では、従来はこのように学習、トレーニング、業務はそれぞれ独立したものとして考えられてきました。つまり、学習し、トレーニングしてから業務を行うという順番です。しかし、ワークフロー ラーニングはこの状況を一変させました。ワークフロー ラーニングは、CLO (Chief Learning Officer)、CHRO (Chief Human Resource Officer)、L&D (Learning & Development) の専門家の誰もが予期していた L&D における変革であり、一過性のものではありません。

※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 8 月 9 日付で公開された記事 “The Benefits of Workflow Learning in the Workplace” を日本語編訳したものです。

workflow learning

ワークフロー ラーニングとは何か

では、ワークフロー ラーニングとは何なのでしょうか。簡単に言えば、ワークフロー ラーニングとは、「業務のワークフローの中で学習すること」です。従業員がスキルやアイデアを学び、伸ばすにあたって、日常業務のワークフローの中で状況に即した形で学ぶのが最も効果的であるという考え方です。

学習分野では「パーソナライズド ラーニング」、「The Five Moments of Need (ニーズが生じる 5 つの瞬間)」、「インフォーマル ラーニング」、「70-20-10 の法則」といった言葉もよく耳にします。こういったさまざまな新たな L&D モデルには相違点もあるのですが、上記のような学習の枠組みを提供するにあたり、最適なテクノロジーを必要としているという点では似ています。

組織で採用したいと考えている学習モデルが何であれ、CLO は、新たな学習モデルを検討するにあたって以下の要件を考慮する必要があります。

  • LMS の可用性は高いか?
  • リアルタイムで提供でき、学習者が即座にアクセスできるか?
  • 学習者が、他の学習者と同期および非同期で交流できる協調学習に対応しているか?
  • LMS が実際の業務機能に結びついており、定量的かつ定性的な指標でトレーニングとパフォーマンスの相関性を導き出せるか?

もし今使っている LMS や LDP がこれらの要件を満たしていないのであれば、現在市場に出回っている、より新しい EduTech ソリューションに目を向けてみると良いかもしれません。ワークフロー ラーニング独自の特徴のひとつとして、教育者と技術者が同分野に集っている (両者の意見が対立することもありますが) という点が挙げられます 。

lms

ワークフロー ラーニングには使うに足る価値がある

仕事の流れの中でコンテンツを提示するワークフロー ラーニングにはさまざまな利点があり、企業に変革をもたらします。従来、学習する空間とその成果を発揮する空間は異なっていました。ですが、この学習モデルにおける変革により、学習している最中に、学んだ内容を状況に合わせて実際に使えるようになりました。学習コンテンツが必要とされる瞬間に提示されるため、学習者は実際に取り組んでいる業務に焦点を合わせ続けられるようになったのです。

ワークフロー ラーニングでは、サービスを統一されたプラットフォームに集約する必要があります。ビジネスの生産性と L&D の効果を高めるという観点から、AvePoint は常に「全体的なアプローチで、統合されたプラットフォームにペルソナベースの機能を取り込む」ことを理念に掲げてきました。「正しいことを簡単にできるようにする」というガバナンス モデルを彷彿とさせる、「簡単にトレーニングでき、簡単に成果を発揮できるようにする」という原則こそが、ワークフロー ラーニングを検討するにあたって柱となります。

職場への学習の導入は従業員にとって直接的なメリットになりますが、それだけでなく、教える側にとっても利点があるということを忘れてはなりません。まず、コンテンツ マネージャー、インストラクショナル デザイナー、内容領域専門家が、作成したコンテンツが想定した学習者にどのように届いているのか、ほぼ即時にフィードバックを受けとれるようになります。また、環境を統一することでフィードバックにかかる時間・工数が大幅に短縮されます。これにより、講師と受講者の間にパフォーマンスに基づいた、より密な関係が生まれます。さらに、学習コンテンツが実際の業務にどれだけ反映されているかを数値化して検証できるようになります。これは価値の高い測定指標です。

workflow learning学習をシームレスに業務に活かす

結論として、ワークフロー ラーニングは私たちに何をもたらすのでしょうか。まず、従業員や学習者が業務を行っている空間に、継続的な L&D をもたらせるようになります。これはユーザー エクスペリエンスに大きな変化をもたらします。つまり、学習のための空間とその成果を発揮する空間が分かれておらず、統一された空間で学習し、その成果をシームレスに業務に活かせるようになります。学習者は、新しいコンテンツを取り入れて実践し、新しいスキルに磨きをかけて自分のものにすることができます。こういったプロセスが、すべてひとつのエコシステム内で完結するのです。

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