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SharePoint イントラネットが今後も残り続ける理由

※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 1 月 25 日付で公開された記事 “Why the SharePoint Intranet is Still Alive and Kicking” を日本語編訳したものです。

世間の「うわさ」とは異なり、 SharePoint イントラネットはまだまだ終わりを迎えたわけではありません。Microsoft が Microsoft 365 ソリューションに新機能を追加し、機能拡張を年々続けていることは周知の事実です。そして、毎年恒例行事のように、「SharePoint イントラネットはもう終わりだ」 とうわさを立てる人々がいることもまた事実です。

「Yammer が Microsoft 365 と統合!? SharePoint イントラネットはもう終わりか?」

「ハブ サイトの誕生は、従来のイントラネットが時代遅れであることを意味するのでは?」

「Teams は大規模なユーザーグループとアプリをサポートした。これこそイントラネットの新しい未来だ!」

こうした発言は、Microsoft 365 の世界で現代のイントラネットの状況が変化・進化し続けている様子の一部を反映していますが、本記事では SharePoint イントラネットが今後も残り続ける理由 をご紹介します。

そもそも「イントラネット」 とは何か?

「イントラネット」 という言葉は、組織によってさまざまな意味を持つ場合があります。ユーザーが企業環境にログインしたときに最初に表示される 「ホームページ」 を指す場合もあります。さらには、社内ユーザーが検索・利用可能な全社的に共有されているコンテンツを集めた「イントラネット」という情報管理プラットフォーム戦略全体を意味することもあります。 

この記事では、「イントラネット」 は 集中的な情報発信の場 を指すことにします。つまり、膨大な組織情報の一部としてニュースや規約、操作手順、検索、組織図、アプリケーション リンク など、幅広いユーザーに関連のある有益な情報を厳選・集約する特定の情報公開スペースを意味します。

実際に、「広くアクセス可能な公開スペース」 と 「プライベート グループの共同作業スペース」 との間で情報やセキュリティの境界を認識することは重要です。Microsoft 365 内での様々なワークスペースの使い分けおよび管理に関するガバナンス ガイドラインの中で、AvePoint がベストプラクティスとして推奨している内容でもあります。

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SharePoint が現在も業務に最適なツールであるのはなぜか?

Microsoft 365 はさまざまクラウド ツールが利用可能です。「いつ何を利用するか」 を考える際には、イントラネットに求める情報ニーズを認識しながら、各製品の長所と短所を理解することが非常に重要です。多くの組織で抱えているイントラネットに対する共通のビジネス ニーズとして以下のポイントがあげられます。

・永続性: 新入社員を含むすべての社員が重要な情報を見つけられる場所であること。新しいコンテンツが継続的に追加され、コンテンツが「突然消えてしまうことがない」という信頼性があること。
・キュレーション: マーケティングやコミュニケーション、ビジネスなどの各部署の担当者で構成された特定のチームが、承認済みの全社的な情報を迅速かつ簡単に発信することができること。
・魅力的なコンテンツ: 従来の PDF ニュースレターではなく、画像や見出し、引用などを利用して柔軟にデザインできる魅力的な投稿に置き換えること。
・ユーザーの導線: 一般的なアプリや検索機能、お役立ち情報へのショートカット リンクを提供し、新規ユーザーに慣れ親しんだユーザーにも使いやすいよう情報が整理されていること。

社内イントラネットでの情報共有と承認プロセスのユースケースを明確にして考えてみると、上記の共通のビジネス ニーズを満たすために最適なソリューションはやはり現在の SharePoint コミュニケーション サイトであることが分かります。「リンクの共有」 や 「ニュースの共有」 などのいくつかのニーズは、一見 Teams や Yammer でも部分的に対応が可能です。一方で、上記の機能要件は SharePoint の機能であればすべて満たすことができます。そのため、SharePoint イントラネットがすぐに終わりを迎えることはないのです。

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この記事の後半で説明しますが、実際には SharePoint の公開機能を中心として、Teams のコラボレーション機能や Yammer のソーシャル機能で補完することで、各ツールがイントラネットの一部として調和して機能することが可能です。

Teams や Yammer をイントラネットとして利用できないのか? 

組織によっては Teams や Yammer の活用で十分ニーズを満たすことができますが、多くの組織では、先述した情報要件がある以上、やはり SharePoint が最良の選択となります。

1) Microsoft Teams は、共同作業のためのスペースとして構築されており、基本的にユーザーはチーム内のすべてのコンテンツに対して編集権限を持つことになります。この場合、読み取り専用のドキュメントを共有したいときには適していません。非公式な情報や間違った情報が追加され、気がつかないうちに多くのユーザーへ公開されてしまう危険性があります。

2) Teams では、タブを用いて便利なショート カットを簡単に作成することができますが、ワークスペースに追加できるタブの数は限られています。ドキュメント ライブラリについても、Teams の [ファイル] タブを活用すれば簡単に共同作業ができて便利です。しかし、適切なタグや権限の管理が必要なファイル (ポリシー ファイルや手続きファイルなど) の格納場所としては、共同作業を優先して設計された Teams ではデータ管理が難しくなってしまいます。


3) Yammer
は企業向けの ソーシャル プラットフォームとして、ニュース、投票、質問などを気軽に投稿して、コメントやディスカッションを行うことができます。 組織のメンバーに広く周知し組織横断的な議論を行うには最適のツールではありますが、SharePoint 内でのニュース記事のような、様々な公開設定やレイアウト機能はありません。

4)
同様に、Yammer では投稿へのリンクの追加やドキュメントの添付は可能ですが、常にコンテンツの入れ替わりが激しいソーシャル フィードであるため、きちんと管理したいドキュメントやリンクを集約するデータ管理システムとしては適していません。上の図から「情報発信」の面では機能が重複しており、それぞれのツールに長所があることがわかりますが、キュレーション、ブランディング、レイアウトの柔軟性、集中管理などの詳細な項目においては SharePoint が有力であることがわかります。

自由度の高さが最大の魅力

多くの組織において企業イントラネットの構築には SharePoint コミュケーション サイトが最良の選択肢であると考えますが、それが唯一の選択肢であるというわけではありません。Teams や Yammer などが持つ機能の特徴を理解し、いつ、どのように組み合わせるかを知ることで、ユーザーは必要な情報へ簡単にアクセスでき、生産性向上につながるでしょう。

例えば、SharePoint Online でホストされた企業のホームページを考えてみましょう。SPO のホームページでは、ニュースや規約文書を集約して公開する場として構成することが可能です。さらにリンクや AvePoint の Web パーツを使用して、SharePoint からチームやサイトを起動することや、従来の Web パーツを使用して Yammer コミュニティから最新のディスカッションを取り込むことも可能です。

また、SharePoint は一方通行的なソリューションではありません。チームに関連する SPO ページや規約文書を「Teams タブ」を活用してチャネルからアクセスできるよう連携したり、「ピン留めしたリンク」として Yammer コミュニティに組み込むことも可能です。

このように、各コラボレーション ツールの強みを活かすことで、ユーザーが快適に作業できる環境を提供しつつ、関連情報が制限・重複することがないデータ管理を実現できるでしょう。

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「 SharePoint イントラネット が今後も残り続ける理由 」はいかがでしたか?
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