日曜日, 5月 12, 2024
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OneDriveとGoogleDriveの違いとは?特徴や移行方法を紹介

あらゆる業種で業務効率化や多様な働き方の実現に欠かせなくなったクラウドストレージ。しかし、ひと口にクラウドストレージといってもその種類は多種多様です。どのサービスを選択するかで業務効率も変わってくる可能性があるため、しっかりと検討しなければなりません。

本記事では、ビジネス用途で使われるクラウドストレージのなかでも特に人気の高い OneDrive と GoogleDrive について紹介します。それぞれのサービスの違いのほか、併用する場合のメリット・デメリットについても解説しますので企業担当者の方はぜひ、参考にしてください。

OneDrive と GoogleDrive(Googleドライブ) の違い

OneDrive と GoogleDrive はどちらも個人、法人問わず高い人気を持つクラウドストレージサービスです。

Microsoft が提供するサービスである OneDrive は、 Office ツールと相性が良く、 Excel や Word 、 PowerPoint などを部署、チームで共同編集が行えます。 また、ビジネス用途として多くのプランが用意されているため、用途に応じて自社に合ったプランを選択できるのも大きな特徴です。

これに対し GoogleDrive は、イラストレーターやフォトショップ形式のファイル保存にも対応しています。また、 Office ツールの Word や Excel などをリアルタイムで共同編集できるのも強みです。ここでは、「価格とストレージ容量」「ファイル共有」「セキュリティ機能」など 6 つの項目で OneDrive と GoogleDrive の違いを解説します。

価格とストレージ容量

OneDrive と GoogleDrive は、個人用であればどちらも無料で利用可能です。法人用の場合、OneDrive は一般向け法人サービス。 GoogleDrive は Google Workspace という有料プランのなかから、自社に適したプランを選択して使用します。

ここではそれぞれの法人用プランの価格とストレージ容量について紹介します(なお価格はどちらも年間契約した場合の価格です)。

【一般法人向けサービスのプランとストレージ容量 ( OneDrive )】

OneDrive for Business  ( Plan 1 ) OneDrive for Business ( Plan 2 ) Microsoft 365 Business Basic Microsoft 365 Business Standard
価格 630 円 ユーザー/月 1,250 円 ユーザー/月 750 円 ユーザー/月 1,560 円 ユーザー/月
ストレージ容量 1TB 無制限の個人用クラウドストレージ 1TB (ユーザー 1 人につき) 1TB (ユーザー 1 人につき)
プランの内容(ストレージ以外) ファイル共有
  • ファイル共有
  • 高度なセキュリティ
  • コンプライアンス機能
  • Web 版とモバイル版の Word、Excel、PowerPoint、Outlook
  • チャット、通話、会議 (出席者最大 300 人)
  • 法人メール
  • 顧客の予約管理
  • 標準のセキュリティ
  • 電話/ Web サポートをいつでも利用可能
  • Business Basic で提供される内容のすべてに加え
  • デスクトップ版の Word、Excel、PowerPoint、Outlook
  • ウェビナーの開催
  • 出席者登録とレポートのツール
  • パーソナル設定されたドキュメントとプロフェッショナルなレイアウトを作成するためのツール
含まれるサービスとアプリ OneDrive OneDrive
  • Word
  • Excel
  • PowerPoint
  • Outlook
  • Teams
  • OneDrive
  • SharePoint
  • Exchange
  • Business Basic で提供されるサービスとアプリのすべてに加え
  • Access ( Windows PC のみ)
  • Publisher ( Windows PC のみ)

 

【Google Workspace のプランとストレージ容量 ( GoogleDrive )】

Business Starter Business Standard Business Plus Enterprise
価格 680 円 ユーザー/月 1,360 円 ユーザー/月 2,040 円 ユーザー/月 要問合せ
ストレージ容量 30GB (ユーザー 1 人につき) 2TB (ユーザー 1 人につき) 5TB (ユーザー 1 人につき) 5TB (ユーザー 1 人につき・追加リクエスト可能)
プランの内容(ストレージ以外)
  • 法人メール
  • 100人まで参加可能なビデオ会議
  • セキュリティと管理機能
  • 標準的なサポート
法人メール

150人まで参加可能なビデオ会議

セキュリティと管理機能

標準的なサポート( Enhanced サポートに有料でアップグレード可能)

  • 法人メール( eDiscovery 、データ保持)
  • 500人まで参加可能なビデオ会議とその録画、出欠状況の確認
  • 高度なセキュリティと管理機能( Vault  や高度なエンドポイント管理など)
  • 標準的なサポート( Enhanced サポートに有料でアップグレード可能)
法人メール( eDiscovery 、データ保持、 S/MIME  暗号化)

1000 人まで参加可能なビデオ会議とその録画、出欠状況の確認、ノイズ キャンセル、ドメイン内ライブ ストリーミング

高度なセキュリティ、管理、コンプライアンスの制御機能(Vault、DLP、データ リージョン、エンタープライズ エンドポイント管理など)

Enhanced サポート(Premium サポートに有料でアップグレード可能)

含まれるサービスとアプリ
  • Gmail
  • Drive
  • Meat
  • Calendar
  • Chat
  • Docs
  • Sheets
  • Slides
  • Keep
  • Sites
  • Forms
  • AppSheet
Business Starter と同じ Business Starter と同じ Business Starter と同じ

 

ストレージ容量だけで見ると、GoogleDrive に分がありますが、クラウドストレージのみを使用する場合の価格面で見ると OneDrive の方が安く利用できます。 1TB 以上のストレージ容量を使わないのであれば、 OneDrive のほうがお得といえるでしょう。

ファイル共有

OneDrive 、 GoogleDrive どちらもすべてのプランでファイル共有が可能です。パソコン、タブレット、スマートフォンのどのデバイスであってもファイルの共有を行えます。

共有するファイルの権限に関しては、 GoogleDrive の場合「編集・コメント・閲覧」の3種類、 OneDrive の場合「閲覧・編集とコメント」の2種類です。ただ、 OneDrive であれば可能な共有ファイルの有効期限やダウンロード禁止の設定は GoogleDrive では行えません。

バックアップ

OneDrive は マイクロソフトが提供していることもあり、 Windows 環境で高い効果を発揮します。特に Windows10 以降のパソコンでは「デスクトップ」「ピクチャー」「ドキュメント」の 3 つのフォルダーにあるファイルを自動でバックアップします。もちろん、設定によりバックアップするフォルダーを指定することもできるため、不要なファイルをバックアップしてしまう心配はありません。

これに対し、 GoogleDrive には自動でファイルをバックアップする機能はないため、特権管理者もしくは許可されたユーザーがアーカイブ機能や外部連携ツールでバックアップを取る必要があります。

同期機能

OneDrive は前述したように Windows10 以降の環境であれば設定したフォルダーを自動でバックアップするため、その際に同期も行われます。そのため、必要なファイルを常に最新の状態に保つことが可能です。

GoogleDrive ではバックアップ同様、自動での同期はできません。自身が同期をしたいファイルをパソコンから GoogleDrive に手動でアップロードを行う必要があります。

例えば自宅のパソコンで作業したファイルのアップロードを怠ると、 GoogleDrive 内のファイルは古いままです。そのため、その後、オフィスのパソコンで編集をしようと思っても最新の状態ではないため、作業をやり直さなければなりません。

セキュリティ対策

セキュリティ対策はどちらのサービスも充実しています。OneDrive では、セキュリティを維持した状態でのファイル共有、アクセス権の管理、共有ファイルのダウウンロード制限のほか、データ転送や保管時の暗号化などはすべてのプランで可能です。

GoogleDrive も 2 段階認証プロセス、エンドポイント管理、高度な保護機能プログラム、グループベースのポリシー管理などはすべてのプランに適用されています。

サポート

どちらのサービスも基本的に 24 時間、 365 日無休でサポートを行っています。 OneDrive は電話とオンライン、 GoogleDrive は、電話、メールのほか、チャットでも問い合わせが可能です。

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OneDrive と GoogleDrive 間のファイル移行方法

すでに OneDrive を使っていて GoogleDrive に変更するもしくはその逆のパターンの場合、また、 2 つのサービスを併用する場合、ファイル移行方法の把握が欠かせません。ここでは、双方のクラウドストレージ間でファイルを移行する方法について解説します。

OneDrive でダウンロードしたファイルを Google Drive でアップロードする

1 つめは OneDrive でダウンロードしたファイルを GoogleDrive にアップロードすることで移行する方法です。

  1. OneDrive にログインし、移行したいファイルもしくはフォルダーを選択する
  2. 「ダウンロード」のボタンをクリックする
  3. GoogleDrive にログインし、「マイドライブ」から「ファイルのアップロード」もしくは「フォルダのアップロード」を選択する
  4. ダウンロードを終えたファイルもしくはフォルダーを選択してアップロードする

移行するファイルの数が少ないもしくはデータ量が小さい場合、この方法がもっとも手軽で簡単です。ただし、ファイルの数が多い、データ量が大きい場合は移行に時間がかかるうえ、パソコンの容量に余裕が必要になります。

デスクトップアプリを活用して移行する

1 つめの方法では、 OneDrive 、 GoogleDrive どちらもブラウザ経由で行います。 2 つめの方法は、デスクトップアプリを使って移行する方法です。

  1. OneDrive 、 GoogleDrive のデスクトップアプリをダウンロードし、ローカルのパソコンにインストールする(ただし、 Windows10 以降のパソコンであれば、 OneDrive はデフォルトでインストールされているので改めてダウンロードする必要はありません)
  2. インストールを終えたら、両方のアプリを開きログインした後、 OneDrive から移行したいファイルもしくはフォルダーを選択し、そのまま GoogleDrive にドラッグ & ドロップする。またはファイル(フォルダー)をコピーしてGoogleDrive に貼り付ける

OneDrive と GoogleDrive を同期する

OneDrive と GoogleDrive を併用する場合、毎回手動で移行するのは手間がかかるうえ、ミスをしてしまうリスクも低くありません。そこで任意のファイルやフォルダ―を自動で同期させることで移行する方法もあります。

  1. OneDrive と GoogleDrive それぞれに同期させるファイルを入れるフォルダーを作成する
  2. OneDrive の左上に表示される 9 つの点でつくられた正方形のアイコンから、「すべてのアプリ」をクリックする
  3. 「 OneDrive ファイルから GoogleDrive ファイルへ」を検索して選択する
  4. 改めて OneDrive と GoogleDrive のアカウントにログインし、 OneDrive で「続行」をクリックする
  5. フォルダパスを選択し、 OneDrive フォルダーのフォルダーアイコンをクリックする
  6. 「>」を選択し、さきほど作成した GoogleDrive と同期するためのフォルダーを選択してルートに移動する
  7. GoogleDrive でも同じ操作を行い、完了したら「フローの作成」をクリックする
  8. OneDrive でメニューから「マイフロー」をクリックし、フローが作成されているか、そして OneDrive と GoogleDrive の双方でルートフォルダーが選択されているかを確認する
  9. OneDrive で Infer Content-Type を Yes に変更する

以上の操作で、 OneDrive のファイルを変更すると GoogleDrive で作成されたフォルダー内のファイルが自動で更新されます。

AvePoint FLY を利用する

最後に外部ツールを利用してファイルを移行する方法について、ここでは AvePoint FLY を使ったファイル移行方法を解説します。

1.移行方法の策定

ユーザーアカウント数と移行データサイズのマッピングを行い、新しいドメインで Office 365 のサービスとサブスクリプションを設定します。そして、 Google Migration Vault ツールで Google Vault に保持ファイルを用意します。

2.GoogleDrive の移行用の接続を追加

ファイルの移行元を GoogleDrive もしくは Google Workspace 。移行先を SharePoint Online もしくは OneDrive に設定して AvePoint FLY に接続します。

3.検出の実施

AvePoint FLY のディスカバリーツールを使い、スキャンする範囲の調整を行った後、移行するファイルの検出を実施します。

検出後は、使用できない文字を含む不正なファイル名や大きなデータ、隠しデータを保持しているユーザーなど移行の障害となり得る情報をディスカバリーリポートで確認できます。

4.移行ポリシーの設定

間違いなく移行を成功させるためのルール、フィルターの設定です。すべてのデータや権限を説明可能な状態にし、設定したポリシーに従い移行を進めます。

5.移行の実施

移行は、ドラッグ & ドロップモードもしくはインポートモードのどちらかの方法で行います。移行が完了すると、 AvePoint FLY のジョブモニター上で間違いなく移行ができたかどうかの確認が可能です。

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複数のクラウドストレージサービスを併用するメリットとデメリット

クラウドストレージは、自社の用途や目的に合ったサービスを 1 つだけ選択して使うケースもありますが、同時に複数のサービスを使うケースも少なくありません。ここでは、複数のクラウドストレージサービスを併用するメリットとデメリットについて解説します。

メリット

  • BPOにつながる

複数のクラウドストレージサービスにファイルを分散して保存しておけば、自然災害が起きた際やサイバー攻撃を受けた際にもファイル消失、漏洩リスクが低減します。

  • より多くのファイルを保存できる

クラウドストレージサービスを 1 つしか利用していないのに比べ、複数のサービスを併用したほうがより多くのファイルを保存できるようになります。

複数のサービスを契約するとコスト面で負担が大きくなると思われるかもしれません。ただ、企業規模や利用するクラウドストレージのプランにもよりますが、自社内にサーバーを設置して運用保守を行うよりもコスト低減や保守担当者の負担軽減が可能です。

デメリット

  • ファイルの管理が煩雑になる

複数のクラウドストレージサービスにファイルを保存すると、どのファイルを保存したかもしくは保存するかの管理が煩雑になってしまう可能性があります。

社員それぞれが自分のルールで保存先を決めるようになれば、ファイルが必要なときに保存した社員がいないと見つけるのに時間がかかるようになってしまうでしょう。

  • 運用ミスが起こりやすくなる

クラウドストレージサービスによって権限管理やセキュリティ設定の方法は異なります。そのため、適切な管理が行えずに情報漏洩やファイル消失のリスクも高まってしまうでしょう。

そのため、複数のクラウドストレージサービスを利用する場合は、全体で運用ルールを設定し、全社員で共有することが重要です。

自社にあったストレージサービスを活用しよう

業務のデジタル化により電子データが増加するなか、BPO、社内サーバーの老朽化など社内で電子データをすべて管理することが難しくなっています。そこでクラウドストレージサービスの活用を検討する企業は多いのではないでしょうか。

しかし、ひと口にクラウドストレージサービスといってもその種類は多様です。そのため、それぞれをよく調べたうえで自社にあったサービスの選択が必要になるでしょう。

また、大量のデータ保存やBPOの観点から複数のクラウドストレージを利用するケースも増えています。その際に重要となるのがサービス間でのファイル移行です。用途に応じてスムーズにファイル移行ができれば業務効率化が進むうえ、運用管理の負担軽減にもつながります。

サービス間でファイルを移行する方法はさまざまですが、より安全かつ効率的に行うのであればおすすめは外部ツールの活用です。今回紹介した AvePoint FLY であれば正確かつ迅速な移行を可能にします。

また、マイクロソフトと直結したサービスのため、 OneDrive との相性もよく、クラウドストレージサービスで OneDrive を導入される際は、合わせて AvePoint FLY の導入検討をおすすめします。

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