木曜日, 3月 28, 2024
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ビジネス目標の達成を強力に後押しする Microsoft Viva ラーニング

急激に変わりつつある現代社会の中でも、特に職場における変化は顕著です。新たな手法やツール、手順の変更、働き方の変化。私たちの周りには、学ぶべきことや知識をアップデートするための方法があふれています。ですが、組織の中で従業員は学習にほとんど時間を割けていないのが現状です。Bersin by Deloitte が発表した「Leading in Learning」によると、従業員が新たなスキルの習得に費やしている時間は、1 週間の労働時間のうちわずか 1% に過ぎません。さらに、PwC が実施した 2019 年の世界 CEO 意識調査の中で、CEO の過半数も「従業員にとっての必須スキルが欠如することで、組織の将来的な成長が妨げられる」と懸念しています。この困難な課題を解決するためのソリューションが、Viva ラーニングです。

Microsoft Viva ラーニング自体は、Microsoft Viva に含まれているモジュールのひとつに過ぎません。その目的は、業務の一環として自然な形で学習を取り入れられるようにし、学習文化の醸成を支援することで、学習に関する課題を解決することにあります。Viva ラーニングは学習者に焦点を当てることを重視しており、学習者が簡単に学習機会を見出し、共有できるように支援します。今、学習コンテンツを提供する場は LinkedIn Learning や Microsoft Learn、サードパーティのコンテンツなど多岐に渡ります。Viva ラーニングは、こういった学習コンテンツをワンストップで提供し、学習体験を簡素化するためのソリューションです。特に組織にとって独自の学習コンテンツの作成および配布が非常に簡単になります。

私たちは既に、顧客と共に Microsoft Viva ラーニングについて何度かワークショップを実施しており、学びやすい環境づくりのニーズの大きさを痛感しています。ワークショップの参加者からは、Viva ラーニングの最大の強みについて何度も聞かされています。参加者がとりわけよく挙げるメリットが、Viva ラーニングの使いやすさ、ソーシャル ラーニング機能 (同僚との学習の共有)、学習の割り当てと推奨機能、Microsoft Teams で (とりわけコンテキストに沿った) 学習機会を提示する機能です。Viva ラーニングのメリットはこれだけにとどまりませんが、いずれにせよ、現時点であらゆる組織の CEO、CIO、人事部長にとって大きな注目に値するソリューションであることに疑いの余地はありません。私個人としても、Viva ラーニングが私たちにもたらすメリットの大きさには驚くばかりです。この感覚は、Microsoft Teams がモダンなハイブリッド ワークを実現したときの感動に近いものがあります。実際に、ワークショップで Viva ラーニングは顧客から大きな反響を呼んでおり、Viva のプラットフォームが誇るポテンシャルについて、さらなる確信を得ました。

新入社員やプロジェクトの新メンバーのオンボーディング、新しい仕事場における作業者の教育、従業員へのサイバー セキュリティに関する最新情報の提供といった場面で Microsoft Viva ラーニングを活用することで、必要な学習を割り当てたり、特定の局面 (プロジェクトに必要なスキルや、新しい職場の慣習やルール) のための学習を提供したり、学習の推奨機能により提示したりすることで、学習のニーズに応えることができます。Viva ラーニングにより、学習は個人レベルから組織規模へとスケールアップできます。また、社外のソリューションではなく Teams で簡単に学習に参加できるようになり、ビジネス目標に沿った学習が実現するため、ビジネスでより大きな成果を出せるようになります。

※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 10 月 13 日付で公開された記事 “The Power of Microsoft Viva Learning for Achieving Your Business Goals” を日本語編訳したものです。

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Viva ラーニングでは、チームのチャネルのようなコンテキストに沿った学習を提示することで、関連した学習を簡単に見つけられるようになります。例えばプロジェクト管理のチャネルではプロジェクト マネージャー向けの学習内容を表示し、電気技師には新デバイスや新しい安全対策に関する学習資料を提示し、開発者にはプロジェクトに必要な特定スキル関連の学習資料をカスタマイズして表示します。

ソーシャル ラーニング

現代では、各プロジェクトの状況といったコンテキストに合った学習だけでなく、ソーシャル ラーニングも重要です。例えば、もし信頼のおける同僚から「この教材はとても勉強になった。貴方にとってもきっと役立つから、是非読んでみたらどうか」と勧められたら、学習する可能性は非常に高いでしょう。それは、コミュニティ内で評価されているメンバーからのアドバイスであり、しかもパーソナライズされた情報だからです。

Microsoft Viva ラーニングでは、トレーニングを同僚と簡単に共有できます。学習教材をオープンにすることで、個人はもちろん、チーム全体などのグループにもその教材を簡単に勧めることができます。特に個人向けのメッセージが添えられていれば、それを見た人が反応する可能性は非常に高いでしょう。

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また、例えば Teams における会話内で学習内容を共有し、関連する学習を提示することも可能です。こういったケースでは、コンテキストとの関連性が非常に高くなります。必要なときにこのようなアクションを提示することに関しては AI も優秀ですが、やはり未だに人間の方が得意とする分野です。ここで重要なのはシンプルさであり、Viva ラーニングは実に簡単にこれを実現しています。

また、この効果は 1 対 1 のプライベートな会話やグループ内のソーシャル ラーニングを活用することでさらに拡張されます。チャットに学習コンテンツのリンクを残すだけでなく、チーム等のタブに学習をピン留めすることも可能となっており、それによりチャットから関連した学習コンテンツを簡単に見つけられるようになります。

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ここまで「関連」という言葉を繰り返し述べてきましたが、それは「関連」が学習体験を深める重要な要素だからです。自分に関連しており、コンテキストに沿った学習内容は、ランダムで一般的な「知っていると役立つ」程度の学習よりも受け止められやすくなります。

全ての学習を一箇所で

前述したように、Viva ラーニングのアプリは学習のためのワンストップのソリューションとして設計されています。Microsoft Teams のアプリケーションとして、利用可能な学習を簡単に発見および検索できます。Viva ラーニングでは、学習コンテンツのハイライトや自分でコンテンツをブックマークすることが可能です。また、組織にとって重要な機能が、従業員へのトレーニングの割り当てです。従業員が Viva ラーニングを開くと、自分が受ける必要のある学習はどれか、いつまでにそれを修了しなくてはならないか、受けることを推奨されている学習はどれかなどを、他の利用可能なトレーニングとあわせて確認できます。

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当然ながら、組織にとっては割り当てた学習や推奨した学習を従業員がどのようにこなしているか把握することが大切です。これは、アプリ内の管理タブから確認できます。

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従業員への学習の割り当てや推奨が行われると、従業員に Microsoft Teams を通じて直接通知が行われます。

また、デスクトップ版の Teams でしか利用できないわけではありません。Viva ラーニングは Teams のモバイル アプリでも学習可能なため、限られた時間の中で働く現場の従業員やハイブリッド ワークの従業員にとっても非常に優秀なツールとなっています。学習のため特にあらかじめ準備する必要もなく、仕事中の隙間時間を見つけて取り組むことができます。企業が自社で学習コンテンツを作成する場合、従業員が学習時間をあまりとれないことがわかっているのであれば、学習に時間のかからない教材を作成して習得時間の短縮を目指しましょう。数時間かかるひとつの教材を用意するのではなく、短時間で終えられる複数の教材に分割するのも有効です。

では、SharePoint のユーザーの場合はどうでしょうか? 心配はいりません。Viva ラーニングのコンテンツは、SharePoint でも利用できます。このように、必須のツールやサービスを、ユーザーに合わせて届けることができるのが Microsoft Viva のソリューションの大きな強みです。単一の技術的なシステムにユーザーを拘束しません。モダンでハイブリッドなソリューションとは、多様な働き方を受け入れ、サポートし、ユーザーが必要とするところにコンテンツを届けられるソリューションです。例えば SharePoint の検索から学習コンテンツを探すことも可能ですし、学習のみの検索結果が必要な場合は、Viva ラーニングの検索機能もご利用いただけます。また、Viva トピックでトピック関連の学習コンテンツをトピック ページに直接表示させることも可能で、スキルアップのための学習に簡単にアクセスできるようになります。学習教材は全て Viva ラーニングで管理されています。

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さらに、Viva ラーニングのコンテンツを Viva コネクションのダッシュボードに直接埋め込むことで、対象を絞り込んで見つけやすくすることも可能です。

Viva ラーニングは LMS の未来?

「Viva ラーニングは LMS なのか?」という疑問をよく耳にします。現在、Viva ラーニングは、組織の独自コンテンツや様々なソースの教材を単一のユーザー インターフェイスと体験に統合する学習ハブとして機能しています。Microsoft Viva は、全体的にまだ比較的新しいソリューションということもあり、急速な進化を遂げています。すでに LMS としての機能をいくつか備えている Viva ラーニングですが、学習やキャリア パス等、現時点では不足している機能もあります。

Microsoft Viva は、ビジョンとして、これらをすべて拡張可能なものとして捉えていると考えられます。また、モジュールとプログラムでやりとりするための API なども登場するでしょう。Viva は比較的新しく、何もかもが揃った製品というわけではありません。ですが、すでに Coursera や edX、Pluralsight 等、複数の学習分野のパートナー企業が Microsoft Viva と統合し、学習コンテンツを提供しています。

個人的には Microsoft Viva ラーニングはやがて LMS になると予想しています。また、学習分野の様々なパートナー企業とさらに統合が進み、単なる学習コンテンツだけではなく様々なソースの教材を提示するなど、学習者が学ぶ道筋を照らし、サポートするサービスになるのではないでしょうか。さらには Microsoft Forms といった他のツールを統合することで、学習プロセスの一環として学習者の知識を確認できるようになったり、ナレッジ マネージメントを通じて公式のトレーニングの一環として学習の道筋の計画、割り当て、報告ができるようになったりする可能性すらあります。以上が私の予測です。

しかしこれは未来の話であり、実際に私たちに関係してくるのは現在の話です。

Viva ラーニング利用にむけての準備を整える

Microsoft Viva ラーニングを含む Microsoft Viva プラットフォームの一般提供が、2021 年 11 月から開始されました。このことを考えれば、今こそ Viva ラーニングの利用に向けて組織の準備を開始する良い機会ではないでしょうか。準備を整えるにあたって、以下の点を検討しましょう。

  • 学習におけるニーズ
  • 体験を収集するためのパイロット グループ
  • 作成したい学習コンテンツの計画
  • 利用開始にあたって支援とアドバイスを行ってくれる優秀なマイクロソフトのパートナー

IT 管理者、特に Microsoft Teams の管理者は、Microsoft Viva ラーニングの設定方法に精通し、展開や従業員へのアクセス管理およびアクセス制御の方法を十分に理解しておく必要があります。管理者や企業は、Viva ラーニングの利用開始にあたって私が担当している Sulava のようなマイクロソフトのパートナー企業からサポートを受けることも選択肢のひとつです。

また、Viva ラーニングの管理を行う担当者に、ナレッジ管理者ロールを割り当てる必要があります。ナレッジ管理者は、一定水準の技術的な知識が求められる他、SharePoint の既存の管理者資格を有していなければなりません。組織における教育や学習、トレーニング、従業員体験に精通し、実際に体験しているのが優れたナレッジ管理者と言えるでしょう。一般的な IT 管理者ではなく、学習やコミュニケーション、人事部門と蜜に連携して業務を行っている人材をお勧めします。ナレッジ管理者は、Viva ラーニングのコンテンツ ソースの設定に必要なアクセス権限を有します。また、組織独自のコンテンツとして利用する SharePoint のコンテンツ ソースの定義を行うことも可能です。ナレッジ管理者のロールの定義方法やコンテンツ ソースの設定方法については、マイクロソフトの記事をお読みください

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ライセンス モデル

Viva ラーニングは 2 種類のライセンス形式で提供されています。そのひとつが現在の Microsoft 365 ライセンスに含まれるベーシック版 (無料版) で、もうひとつがより多彩な機能やオプションが利用できる有償版です。

無料版の Viva ラーニングは、Microsoft Learn および Microsoft 365 Training のコンテンツ ライブラリ全体にアクセスできるほか、LinkedIn Learning の一部コンテンツ (125 のコース) も利用できます。

有償版の Viva ラーニングは管理者によるライセンスの購入が必要です。有償版の Viva ラーニングでマイクロソフト以外のコンテンツにアクセスするには、サードパーティのコンテンツ プロバイダーと個別に契約が必要になります。

サードパーティのコンテンツ プロバイダー選択および設定は、Microsoft 365 管理センターの Viva ラーニング セクションでナレッジ管理者が行えます。

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Microsoft Viva ラーニングは、従業員が仕事中に学習やスキルアップを行うための、新しく、シンプルかつ簡単な方法を生み出すソリューションです。Microsoft Viva は進化中のソリューションで、新機能や新モジュールが次々と追加されています (例えば 最新モジュール Ally.io が 2022 年に Microsoft Viva スイートに加わります)。Microsoft Viva は人間中心で設計されたソリューションであり、そのモジュールを技術や統合が裏から支えています。まさに今後も注目すべきソリューションと言えるでしょう。

 

関連ブログ①: 従業員エクスペリエンスを変える Microsoft Viva の 4 つの機能

関連ブログ②: Microsoft Vivaとは?Teamsを活用したワークフローを実現

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