水曜日, 5月 15, 2024
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ファイル サーバーから Microsoft 365 への移行が難航する理由・その解決法

ファイル サーバーから Microsoft Teams / Microsoft 365 への移行が難航する理由

世界中の企業・組織で、プロジェクトやバーチャル チーム、部門ごとのチームなどの単位で行う業務の効率化のため、Microsoft Teams の利用が開始されています。これにともない、社内で利用していたファイル サーバーから Microsoft 365 へのデータ移行が急増しています。

しかし、いざ移行を開始してみると、長い期間利用されてきたファイル サーバーに大量のファイルが蓄積されており、どこから手を付けたらいいのか途方に暮れている企業の IT 担当者も多いのではないでしょうか。

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「全体的な移行については、『計画を立てるため』 の計画を立てています」 というレベルで止まってしまっている移行プロジェクトも多く見受けられます。

ファイル サーバーから Microsoft Teams / Microsoft 365 への移行 が難航する理由

なぜ、ファイル サーバーから Microsoft 365、特に Microsoft Teams (もっと言えば、Microsoft 365 の裏側にある SharePoint) への移行は難航することが多いのでしょうか?

その根底にあるのは、「現在の SharePoint は、IT 部門が過去に管理してきた SharePoint とは根本的に性質が異なる」 という事実です。

以前の SharePoint は、サイト コレクションの中にサイトが作成され、その中にライブラリが存在し、その中にファイルが格納される、という、極めて論理的な構造をしていました。また、旧来の SharePoint は、複数のサイトがサイト コレクションの中に入れ子状態で存在していました。

つまり、「ファイル サーバーに接続している、マッピングされたストレージのフォルダーに格納されている、フォルダーの中のファイル」 というように、ファイル サーバーでのフォルダー構造に近かったため、理解しやすかったともいえます。

Microsoft 365 の登場による変化

しかし今、IT 部門が頭を悩ませているのが Microsoft 365 グループ の存在です。Microsoft 365 グループは、あたかも個別にマッピングされたストレージであるかのような形態でひとつひとつが存在しています。そして、Microsoft 365 の利活用が進むにつれ、その数と規模は、これまでの IT 部門が経験してこなかったレベルにまで達することも稀ではありません。

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Microsoft Teams でチームを作成するたびに、ドキュメント ライブラリを含む新しい SharePoint サイトが立ち上がり、新しい 「マッピングされたストレージ」 が形成されます。そして、それぞれのグループは、ひとつひとつ異なる権限構造とグループ メンバーシップを備えています。

チームの各チャネルは、フォルダーです。所有者が新しい Teams を作成する際には、既存のファイル サーバーのフォルダーの構造を真似た形で構成することがよくあります。

ファイルの保存・共有だけではない、チャネルの用途

しかし、少し利用期間が長くなるとわかりますが、チャネルにはファイルの保存・共有以外にも、会話・会議・アプリ・BOT など、様々な用途が存在します。

ファイル サーバーから Microsoft Teams / Microsoft 365 への移行が難航する理由例えば、「ソリューション資料」 という名前のチャネルを考えてみましょう。このチャネルの用途は、「ソリューションに関する資料・カタログをまとめておく」 ことにあるかもしれませんし、「ソリューション資料、あるいは掲載されているソリューションそのものについてディスカッションを行う」 ことにあるかもしれません。

前者の場合はチャネルを作るよりも、チームの 「一般」 チャネルにフォルダーを作成し、そこに資料を格納するほうが混乱が少ない傾向があります。これに対して後者の場合は、独立したチャネルを作成するほうが用途に適しています。

しかし、前者の用途により近い形で作成されたチャネルが、利用が進むにつれて後者のような用途で使用され始めることも、決して珍しいことではありません。「どのような場合も当てはまる正解」 は、Teams の用途に関しては存在しないことの方が多いため、ケースバイケースで考える必要があります。

関係者全員に必要なトレーニングとは

ファイル サーバーから Microsoft Teams / Microsoft 365 への移行が難航する理由Microsoft Teams の導入を検討する際には、関連する Microsoft Teams のチーム、つまりは SharePoint のドキュメント ライブラリ に、どのようにファイル サーバーのコンテンツを移行するかを検討する必要があります。

さらに、SharePoint の機能について、IT 担当者やチーム オーナー、エンド ユーザー等の各関係者が、このシステムについて理解することも重要です。ドキュメント ライブラリの仕組みやバージョン管理、チェックイン・アウト機能、共有、列の役割、フィルターとビュー、コンテンツの承認、コンテンツ タイプなどについては、トレーニングを提供するのが望ましいでしょう。

既存のファイル サーバーに存在するファイルを、どのように Teams に移行するか

Microsoft Teams のファイル管理機能が実際にどのようなもので、チャネルとどう連携するのかを理解したら、既存のファイル サーバーに存在するファイルを、どのように Teams に移行するかを検討しましょう。

既存のファイル サーバーのフォルダー構造をそのまま移動してくるのでは、古い問題を新しい場所に持ってくるだけで、問題の解決にはなりません。自社の ファイル サーバーから Microsoft Teams / Microsoft 365 への移行が難航する理由 のひとつは、散らかったガレージの中のモノを新居のガレージに持っていこうとしていることにないか、考えてみることをお勧めします。今ある全てのものが本当に必要なモノか、もっと適切な置き場所がないかを確認することは、Teams への移行を成功させる上で非常に重要なポイントです。

※この記事は、2019 年 7 月 16 日に “Migrating to Microsoft Teams: Don’t Forget About File Shares!” と題して米国 AvePoint から発行された記事を編訳したものです。

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