「Microsoft 365 グループとは?」「なぜ話題になっているの?」
Microsoft 365 に馴染みのない方や、グループがどのように役立つのか分からない方から、こういった質問を受けることは少なくありません。実際、テクノロジー業界ではよく耳にする質問です。そこで、この記事では Microsoft 365 グループ (旧 Office 365 グループ) がもたらすメリットをご紹介します。
まずは、Microsoft による Microsoft 365 グループの公式紹介から見ていきましょう。
「Microsoft 365 のグループを使用すると、共同作業するチームメイトを選定し、それらのメンバーが共有するリソースでの共同作業を簡単にセットアップすることができます。グループにメンバーを追加すると、グループに提供されているツールに必要な権限が自動的に付与されるため、これらすべてのリソースに手動で権限を割り当てることについて心配する必要はありません。」
Microsoft 365 グループは、従来の Microsoft のテクノロジーと以下の 2 点で異なっています。
1) IT 部門が手助けしなくても、エンド ユーザー自身でサービスを設定可能
2)Microsoft のほかのコラボレーション技術とダイナミックに連携可能
ここまで聞くと、Azure Active Directory とどう違うのか気になる方もいるかもしれません。あるいは、「昔から使っている送信先のリストと何が違うの?」「SharePoint とは違うの?」と思われる方もいるでしょう。
では、そもそもなぜ Microsoft が Microsoft 365 グループをリリースしたのかを考えてみましょう。昨今の職場におけるテクノロジーには「従業員が自ら扱える」ことと「ダイナミズム」が求められています。
※この記事は、米国 AvePoint で 2018 年 1 月 9 日付で公開された記事 “What are Office 365 Groups? One Question with Tons of Answers” を抄訳したものです。
Microsoft 365 管理センター: グループ選択の設定画面
働き方を変える
従来の組織階層を越えたビジネス展開は増加の一途をたどっています。米 Microsoft の調査によると、2009 年から 2014 年にかけて IT 系の従業員が部署の垣根を越えたチームに所属する機会が倍増しています。これからも分かるように、今や部署の境界にとらわれない (ときには組織外部との) コラボレーションが以前よりもずっと速いペースで大量に行われるようになっています。
従来のコラボレーション技術では IT 部門が (ほぼ) 完全にプロビジョニングと管理を担当しており、これが IT 部門のヘルプデスクやサポート チームにとってかなりの負担となっていました。
また、それに伴ってユーザー側にも不満が生じ、無認可のアプリやデバイスといった「シャドー IT」が横行する要因となっていました。 シャドー IT は、企業の機密情報の規制やコンプライアンスにおける重大なリスクとなります。
かつてチームのコラボレーションの開始は IT 管理者がコントロールしていました。 ですが、昔ながらのトップダウン型の権限構造の中では、IT 部門が組織内における役割や所属の変化を把握することも、責任を持つことも不可能です。
そういった流れのなかで、ユーザー自身でグループ内の共同作業に必要なあらゆるツールを手に入れられ、グループの立ち上げや解散についても自ら行えるソリューションが生み出されたのです。
従来の組織階層にとらわれない現代的なチームワーク構造
ユーザー自身がコラボレーションを扱える Microsoft 365 グループ
Microsoft は Microsoft 365 グループのデザインを通じて、従来型の組織階層を効率化する、ダイナミックなセルフサービス型のコラボレーションを実現しました。まさに今の私たちの働き方に完璧にマッチするソリューションと言えるでしょう。
Microsoft 365 グループは組織の垣根にとらわれずコラボレーションを行うユーザーを集め、適切な透明性と適切なツールを提供するソリューションとなっています。
Microsoft Office ブログに掲載されたグループ管理機能の解説ページ
Microsoft 365 グループは、共同作業を行うユーザーの ID を集めて Azure Active Directory に「グループ ID」を作成します。
- Outlook: 受信トレイとカレンダーを共有
- SharePoint Online: チーム サイトおよびドキュメント ライブラリ
- Planner: タスク管理
- OneNote: メモの作成
- Microsoft Teams: チャット ベースの作業環境
従来、こういった業務では、IT 部門が個別に権限を付与し、管理することを余儀なくされていました。
これは管理者にとって大変時間がかかる作業です。 Microsoft 365 グループは、こうした反復作業をひとまとめにしています。
IT 部門にとってこの恩恵は明白でしょう。まず Azure Active Directory 内のグループに ID を集約でき、権限を簡単に管理できるようになりました。
また、これまで繰り返し対応に追われていたヘルプ デスクへのリクエストを減らすことで運用コストも削減できます。
エンド ユーザーにとっても、IT 部門に助けを求めなくても必要なときに必要なコラボレーション サービスとワークスペースを作成できるのは明確なメリットです。
ただし、グループはエンド ユーザー自身が簡単に作成することができるために、グループの乱立を招くことがあります。グループ作成のヒントや管理についての解決策についてご興味のある方は、無料 eBook「はじめてみよう! Office 365 Groups & Microsoft Teams: 導入から利活用のポイントまで」を是非ご一読ください。
関連ブログ: Office 365 Groups/SharePoint セキュリティ グループの違いとは?
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