Microsoft Teams の導入を成功させるポイント ― 教育編 FAQ

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教育現場ではこの 1 年で Microsoft Teams が飛躍的に普及しました。この多忙な年を経て来年を迎えるにあたり、デジタル戦略や教師と学生に向けたデジタル ツールの導入方法について、様々な疑問を抱えたままという方も多いのではないでしょうか。

AvePoint はこれまで、複数の学校や大学で Teams を活用した教育システムの導入を支援し、推進してきました。今回の記事ではこの経験に基づき、教師や教育機関の責任者や IT 担当者にとって役立つ必見のアドバイスをご紹介します。

※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 9 月 13 日付で公開された記事 “Microsoft Teams in Education FAQ: How to Have a Successful Deployment” を日本語編訳したものです。

質問: 私は教師です。教育の現場で Microsoft Teams を活用するにあたってアドバイスをいただけないでしょうか。

回答 1: 担当クラスにおける Teams の活用方法について明確な戦略はお持ちですか?

クラス内における Teams の活用方針は、次の 2 つに分類できます。それが教師 1 人とその学生で構成される「ソロ Teams」と、複数教科の教師とその学生で構成される「フルクラス Teams」です。両者の違いは非常に大きく、チャネルの構築方法も異なりますし、課題を与える際の学生とのコミュニケーション方法も変わってきます。例えば「フルクラス Teams」の場合、学生たちが各科目の課題を十分に理解できるように、科目ごとにきめ細やかにチャネルの構築や課題作成を行う必要があります。

また、ソロ Teams やクラス内における Teams の活用においても、同様にクラス内のコミュニケーションに関する明確な戦略が重要です。例えば、特定セグメントの学生のみを対象とする場合や、特定のトピックに関連した特定グループの学生のみを対象としたい場合は、タグ付けが非常に有効でしょう。

回答 2: クラス内で Teams を利用するにあたって、OneNote を十分に活用できていますか?

クラス内の Teams では、OneNote を利用していないケースが非常に多く見受けられます。OneNote は Teams の動力部として、教育リソースの共有と分配における中心的な役割を担う重要なソリューションです。教育機関や学生向けのバージョンである OneNote for Education を使用したことがない方が知っておくべき重要な点として、教師 (Teams のオーナー) と学生 (Teams のメンバー) それぞれについて、特定の領域においてデフォルトの権限が割り当てられていることが挙げられます。これにより、学生に配布するファイルやフォルダごとに読み取り専用や変更の権限を設定する必要が無いため、教師にとっては大幅な時間の節約につながります。

回答 3:新機能について知っておくべき点は何ですか?

Microsoft は最近、教育機関および学生向けの Microsoft Teams について、多数の素晴らしい新機能を発表しました。以下の 3 つが特に重要かつ待ち望まれていた機能だと考えています。

  1. グループの割り当て: クラス内の Teams において、教師が共に作業を行う個別の学生グループに対してひとつの課題を割り当てて、そのグループ全体で共同作業を行わせ、成果物を提出させる機能です。
  2. ブレイクアウト ルームにおける主催者のサポート: 各ルームの主催者 (管理者) が、ユーザーのルームへの割り当てや通知の送信、ルームの再作成などを行えます。
  3. 音読みの進行状況: 小学生や外国語の学習者にとって最適な Teams の機能です。学生が 1 分間のうちに正しく音読した単語の数や、発音の誤り、読み飛ばした単語、余計な単語、繰り返し、発音し直した単語などの要素から、教師が学生の音読の流暢さを評価します。

質問: 学校の責任者です。Microsoft 365 を完璧に導入するため、どのようにデジタル戦略を強化すれば良いでしょうか。

回答 1: チェンジマネジメントの計画はありますか? また、それを具体例で示していますか?

チェンジマネジメントを提唱しても、実際には教師に対し 2、3 回程度しかトレーニングが行われないというケースがあまりにも多く見られます。これでは変革は浸透しないでしょう。その理由は非常にシンプルで、学校における Microsoft 365 の導入は、IT 担当者だけでなく、全関係者 (責任者や教師の代表など) が主導すべきプロジェクトだからです。Microsoft 365 の導入は、人間を中心とした技術的アプローチの構築にほかなりません。

だからこそ、学校が Microsoft 365 に切り替える際にはまずビジョンについての合意が重要で、以下の質問に回答できる状態でなければいけません。

  • なぜ変革を進めるのか?
  • 何の得があるのか?
  • 変革しないことによるリスクは?
  • 組織として享受できるメリットは?
  • 重複を避けるために残すべきツールは?

次に、教師のためのパイロット チームと管理スタッフのためのパイロット チームを編成しましょう。そしてこの 2 チームへのトレーニングを行い、さらにこのチームから同僚へのトレーニングを実施しましょう。そして決定したビジョンを伝えましょう。その後、パイロット チームが主導するコーチング計画を策定してください。最後に、反発への対処方法と、リーダーとしての関わり方を把握しておくことも大切です。さらに、あなた自身が Microsoft 365 を日常的に使用していることを示すことで、周囲にメッセージを送る必要があります。例えばファイルを添付したメールを送らないように決めるなど、学校内のコミュニケーションやコラボレーションの様式を定め、情報やリソース、コミュニケーションを一元化するために Teams の担当者を設置しましょう。

要約すると、教師と同じようにクラウドを活用しましょう、ということになります。組織全体を変革することで、ソリューションは最大限に浸透します。最後のアドバイスとして、教師のトレーナーがチェンジマネジメントに関する戦略を知っているとは限りません。ですから、必ずプロセス全体を通してあなたをしっかりとサポートできる専門家が関与するようにしましょう。

回答 2: 面白そうな新機能はどれですか?

最初に挙げたいのが Insights です。Microsoft は最近「インサイト ツール」をアップデートしました。これにより、学校の責任者が Microsoft Teams for Education から組織全体にわたって学生の活動データに アクセスできるようになりました。様々な学生の、課題やファイル、OneNote、ミーティングなどの活動データを追跡できます。コロナ禍のなかで、こういったデータを活用できるのは大きな強みです。

そして二つ目が、Teams 内における承認機能です。このワークフローを活用することで、発注書の承認、行動規範、文書の見直し、時間の承認、カリキュラムの見直しなど、さまざまなプロセスにかかる時間を大幅に節約できます。Teams をフルに利用されている方は、ぜひお試しください。

質問: 私は IT 担当です。IT ガバナンスの観点から、最適な行動が分からず困っています。

回答1: ユーザーのプロファイル (スタッフ、教師、学生) に応じた適切かつ具体的な IT ガバナンス計画はありますか?

まだ無い場合は、至急策定するべきです。Teams ではデフォルトで全ユーザーが同等の権限と許可を持っているとみなされます。特に早い段階で設定しておくべき要素として以下が挙げられます。

  • グループ作成の制限
  • Teams およびグループのプロビジョニング プロセスの明確化
  • ユーザーのプロファイルに応じたポリシーの実装
  • 明快なアプリケーション カタログに基づく、Office 365 インターフェイスや Microsoft Teams インターフェイスのカスタマイズ

特に Teams については、SDS (School Data Sync) によってライフサイクルを自動化できるクラスのチームを除き、名称のポリシーや有効期限、データ保持の方法について、必ず教師や学校の責任者と話し合ってください。また、プライベート チャネルを作成できるユーザーを少数に限定することも必要です (残念ながら、Teams ではプライベート チャネルの悪用や乱用がよく見られるためです)。まとめると、重要なのは全員と話をすること、Microsoft 365 の利用に関する彼らのニーズに耳を傾けること、ガバナンスの選択を適応させていくことです。

回答2: カーソルの制限はどこから設定できますか?

これは不思議な質問にも聞こえますが、実際のところ、自己保身の観点から可能な限り多くのものをブロックしようとする IT 担当者は存在します。これではツールの理解と採用は遅々として進まないでしょう。以下の 2 例を考えてみてください。

多くの学校で、全学生を対象に 1 対 1 のチャットが無効化されています。そうすると、教師が学生と個人的にチャットをしたい場合に非常にややこしい事態になってしまいます。ありがたいことに、監視機能付きのチャット ソリューションが導入されたことで、全チャットをブロックせずとも教師が個々のチャットを監視できるようになりました。

また、ゲストへのアクセスをグローバルで無効化している IT 担当者も存在します。ですが、こうすると教師が OneNote のコンテンツ ライブラリや学生個人のポートフォリオを保護者と共有したい場合などに深刻な問題が発生します。

以上をまとめると、Microsoft Teams の展開および導入は単なる技術プロジェクトではなく人間中心の技術プロジェクトとして捉えるべきであり、学校の責任者、エンド ユーザーを支援しデジタル化を推進する人材、そして技術的な決定と選択し確立した機能が合致していることを確認する IT 担当者によって遂行されるべきです。簡潔に言えば、お互いにコミュニケーションをとり、個人レベルではなく組織全体のレベルでグローバルな変革を考えることが肝要です。

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