日曜日, 5月 19, 2024
ホームアブポイント ジャパン ブログ解説: SharePoint Online の既定バックアップ & リストア

解説: SharePoint Online の既定バックアップ & リストア

Cloud_Secunity

※この記事は、2016 年 10 月 6 日に 米国 AvePoint のブログに掲載された “How it Works: Native SharePoint Online Backup and Restore” の翻訳となります。

Office 365 / SharePoint Online への移行により、IT 管理者はクラウドの大きなメリットを享受することができます。サーバーとストレージの維持コストが必要なくなることや、メンテナンスを他社に任せられるという事実は、企業にも人にも大きな安心感を与えてくれます。

しかし、他の誰かが組織のデータをホストしているということは、自社のデータが入っているデータベースに直接アクセスができないということでもあります。自社データを自社サーバーに入れていない状態で、SharePoint Online のバックアップ戦略 を立てるとは、いったいどのようなことを意味するのでしょうか?

この疑問に答えを出すには、まずSharePoint Online がどのようにバックアップを実行するかを理解する必要があります。

SharePoint Online の既定バックアップ & リストア

削除されたオブジェクトはどこに行くのか?

SharePoint Onlineは、削除されたデータを、SharePoint Server と同様の階層型ごみ箱で保持します。サイト レベルのごみ箱は、アイテムやドキュメントを 90 日間保持 します。管理者のみがアクセス可能な 第 2 段階 のごみ箱 では、ライブラリ、サイト コレクション、サイトが 30 日間保持されます。

この流れは以下のとおりです。

  • 削除されたライブラリ、サイト、およびサイト コレクションは、第 2 段階のごみ箱に直接移動します。
  • 削除されたドキュメントまたはアイテムは、サイト レベルのごみ箱に移動します。手動で 90 日以内にごみ箱から削除された場合は、第 2 段階のごみ箱に移動されます。SharePoint Online は、最初に削除が実行された日から 90 日でアイテムを削除します。— 例えば、サイトごみ箱に 88 日入っていたアイテムは、第 2 段階のごみ箱に入ってから 2 日で削除されてしまいます。

削除されたオブジェクトのリストア方法

Depress_Women_Laptop1-1-300x200データが削除されてしまった場合でも、以下の 3 種類の方法のいずれかを利用することで、データの修復が可能です。

  1. ごみ箱からサイト コレクション、サブサイト、ライブラリをリストアする: サイト コレクション、サブサイト、ライブラリを削除してから復元可能な期間は、削除が実行されてから 30 日です。
    その期間内であれば、第 2 段階のごみ箱に IT 管理者がアクセスし、元に戻すことができます。30 日間のサービスレベル合意 (SLA) 経過後は、ごみ箱のデータは削除され、手動で元に戻すことはできなくなります。
  2. ごみ箱からアイテムをリストアする: 個別のアイテムをサイト レベルのごみ箱から復元するまでのタイムリミットは 90 日間です。アイテムの削除を実行したサイトに移動し、ごみ箱 をクリックしてアイテムを選択することで、アイテムを復元することが可能です。
    この操作を実行するためには管理者である必要はなく、ユーザーが実行することができます。サイト レベルから削除されている場合は、1 と同様のプロセスが必要になります。
  3. ごみ箱からデータが削除された後からデータをリストアする: サービス チケットを送信することで、ごみ箱から削除されてしまったデータも 14 日間はリストアすることが可能です。ただし、この場合、復元されるデータは、Microsoft が実行する 1 日 2 回のバックアップから取り出されたものとなります。

3 には SLA が存在しないばかりか、14 日が経過した後は、データが復元できる保証はありません。Microsoft は、データの復元をサイト コレクションのインプレース リストアの形式で実行します。重複したアイテムは “_1” の形式となりますが、重複がない場合は何も起こらないため、復元後のライブラリの整理はしばしば複雑なものとなります。

SharePoint Online 既定バックアップ & リストア機能の問題点

データ バックアップ実行の目的が単なるセーフガードであれ、SLA に準拠した監査対応目的のものであれ、既定の機能だけでは包括性や柔軟性が損なわれてしまうことは明らかです。

確かにごみ箱からの復元は実行可能ですが、インプレース リストアしか実行できない上、SLA の制約でデータが無事に復元できる期間は非常に限られます。さらに、ごみ箱から削除されて 14 日間が経過した後では、データを復元する方法は存在しません。

さらに、環境内のごみ箱「どのように」「いつ」「どこに」データがコピーされ、保存されているのかの保証も存在しません。さらに言えば、サイト外リストアを実行する方法も存在しません。

AvePoint のバックアップ & リストア

SharePoint Online のデフォルト機能を強化しSharePoint Online をさらに便利に使いこなすためにご活用いただけるのが、AvePoint の SaaS ソリューションである DocAve Online バックアップ & リカバリー です。

1_1

バックアップの対象範囲を拡大

DocAve Online で実行する SharePoint Online のバックアップは、環境単位から最小単位までをすべてカバーしています。環境全体のバックアップから WebApp や OneDrive から実行する増分バックアップ、ドキュメントやワークフロー定義、リスト ビューなどの最小単位まで、バックアップすることができるオブジェクトの対象が格段に広がります。

2_2

必要な頻度でデータ バックアップを実行

DocAve Online では、SharePoint Online のバックアップ実行をスケジュール設定することが可能です。また、バックアップは完全と増分から選択することができるため、環境全体のスナップショットを作成することも、選択した期間内で発生した変更のみをバックアップすることもできます。

これらの操作は、保存して繰り返し使用したり、組み合わせて (同時実行も連続実行も可能です) 使用したりできる 「プラン」 を利用して実行できます。このような操作が可能になれば、例えば時点を設定したリストアを効果的に計画することも、ストレージの容量を節約することも、自社のニーズに最も適した頻度でバックアップを実行することなどが可能になります。

3_3

バックアップ データの保存方法をニーズにあわせて選択

.bak 形式のファイルをカスタマイズ可能なストレージ ポリシーに従って保存することができます。

これにより、各バックアップに保持期限を設定することができ、どこにでもバックアップを保存することが可能になります。例えば、Azure のようなクラウド ストレージに保存することも、FTP や SFTP などを経由して旧サーバー環境に保存することも可能になります。

リストア先をニーズにあわせて選択

DocAve Online では、サイトコレクション全体からドキュメント 1 件まで、リストアしたい時点を選択し、リストア先として使用したい場所を指定して復元することが可能です。

リストア先としては、SharePoint Online、OneDrive for Business、Exchange Online、Azure, or to a server via FTP・SFTP 経由のサーバーなどを指定することができます。

また、アイテム依存の列・コンテンツ タイプ、ワークフロー定義、バージョンなどの自動競合解決も利用可能です。

DocAve Online について

DocAve Online は、Azure にホストされた SaaS ソリューションです。導入のためにハードウェアを購入する必要はなく、Office 365 環境の全体管理者アカウントで登録を実行するだけで簡単に使用開始できます。

また、DocAve Online 用ライセンスは Exchange Online のバックアップ & リカバリーにも使用できるため、追加料金なしでExchange Online のバックアップとリストアも同様のレベルで制御することが可能になります。

まずは 30 日間の無償トライアル期間からお試しください。こちらからお申し込みいただけます。

 

Most Popular

Recent Comments