日曜日, 10月 1, 2023
ホームアブポイント ジャパン ブログ可用性の高い SharePoint ファームの構築方法と DocAve を使った障害復旧フェールオーバー・フォールバックの実行手順について

可用性の高い SharePoint ファームの構築方法と DocAve を使った障害復旧フェールオーバー・フォールバックの実行手順について

この記事では DocAve スタンバイ センターをご紹介させていただきます。

DocAve スタンバイセンター

突然のファーム故障によるダウンタイムやデータ損失、それから、システム アップグレード作業中の業務の中断に怯えてはいませんか? DocAve スタンバイ センター ならば、これらの問題を解決することができます。DocAve スタンバイ センターを利用すれば、簡単に高可用性 (High Availability: HA) を実現した SharePoint ファームを構築することが可能です。たった 1 クリックで実行できる障害復旧フェールオーバー機能により、SharePoint におけるビジネス継続性を提供し、いつでも障害復旧を実行可能にすることができます。

さて、まず高可用性環境を構築する話から始めましょう。

HA 環境を構築するときに、主に二つの手段があります。一つは単一ファーム (“ストレッチド” ファーム) を冗長化するという方法です。もう一つは、個別のスタンバイファーム (災害対策ファーム) を構成するという方法です。 “ストレッチド” ファームとは、二つのデータ センターを単一のファームとして構成する分散ファーム トポロジです。 次の図はストレッチド ファームを示しています。

 

ストレッチド ファーム

ストレッチド ファーム

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc748824.aspx

ストレッチドファームは基本的に近接した場所で構築され、データベースとサービスアプリケーションを冗長化したマルチサブネットなので、一つのサブネットに支障が出ても、もう一つのサブネットが動き続けます。

単一ファームを冗長化する際には、レイヤーによって、利用する技術が異なります。 Web アプリケーションの場合、NLB の技術により、HA  を実現します。詳細については、こちらのブログ(英語)をご参考ください。

サービスアプリケーションの場合、サービスエンドポイントを追加することにより、HA を実現します。簡単にまとめると、別のサーバーで関連しているサービスを起動すると良いです。詳細については、こちらの ブログ(英語)をご参考ください。

データベースの場合、SQL Server クラスターや、AlwaysOn 可用性グループ、そして、データベース ミラーなど、いくつかの方法があります。そして、弊社の製品はこちらのレイヤーで動作します。例えばコンテンツデータベース、全体管理データベース、構成データベース、サービスアプリケーションデータベースなどを別の SQL インスタンスに同期することにより、単一ファームの可用性を確保します。

DocAve スタンバイ センターを利用して、構築されたストレッチドファームは、一例として以下の様なイメージになります。

DocAve スタンバイ センターを利用して、構築されたストレッチドファーム

スタンバイファームとは、離れた場所のデータセンターで個別のファーム構成し、本番ファームからスタンバイファームにデータをレプリケーションし、HA ファーム を構成する方法です。普段、本番環境のファームだけにサービスを提供し、スタンバイファームは待機する状態ですが、本番環境のファームが落ちた場合には、フェールオーバー (※) を実施し、スタンバイファームをオンラインにしてサービスを提供します。

※   フェールオーバーの実施方法は、DNS の切り替えや、データベースをオンラインにすること、もしくはAG の切り替えが挙げられます。

DocAve スタンバイ センターを利用して、構築されたスタンバイファームは一例として以下の様なイメージです。スタンバイファーム モードでは、SharePoint コンテンツおよびサービスアプリケーションを個別のスタンバイファームに同期することで HA を確保します。

DocAve スタンバイ センターを利用して、構築されたスタンバイファーム

ここからは、以下のシナリオ で、DocAve スタンバイ センターのスタンバイファームモードを利用して、HA ポータルを構築する方法の概要をご説明いたします。

シナリオ:

東京と大阪の二つの拠点にそれぞれオフィスがあるとします。そしてそれぞれのオフィスでは、データセンターを所持しており、東京のデータセンターは本番ファームで、大阪のデータセンターはスタンバイファームです。

前提として、ユーザーが東京・大阪のどちらにいても、同じ URL (portal.docave.com) を使用してポータルに接続できること (HostHeader) と、ユーザーはポータル内の資料やユーザー情報を検索できることとします (UPSとSSP) 。

手順:

1.   本番とスタンバイ用の SharePoint ファーム のインストールと構築を行う。

本番ファーム

本番ファーム

スタンバイファーム

スタンバイファーム

注意:※ Search Service Application を事前にスタンバイファームで構築する必要があります。

2.DNSの設定を行う。

本番ファームの WFE サーバーの IP アドレスを設定します。

WFE Server

 

3.  DocAve グループを作る★

 

以下のノードを DocAve グループに追加すれば、追加されたノードが自動的にスタンバイファーム側に作成されます。ちなみに、次の DocAve バージョン (DocAve 6 SP6) では、Search Service Application もサポートする予定ですので、手動で構成する必要はなくなります。 DocAve でスタンバイファームにノードを追加

 

4. 同期を行う 同期の実行

 

5.  フェールオーバーを行う フェールオーバーの実行

ちなみに、フェールオーバーする際に、カスタムアクションという機能を利用して、DNS のアップデートなど、全て1 クリックで設定ができます。 フェールオーバーした後は、エンドユーザーは環境を通常通り利用ができ、この間の更新内容は、フォールバックする際に、全て本番ファームに同期されます。

 

6. フォールバックを行う フォールバックの実行

フェールオーバーと同様、フォールバックする際にも、カスタムアクションという機能を利用し、DNS のアップデートなど、全て1 クリックで設定できます。 以上、一つの例をご紹介しました。更なる詳細情報をご希望の方は、弊社営業にご相談いただければと思います。

■ DocAve スタンバイセンターの デモのリクエスト はこちら
■ DocAve スタンバイセンターの 無償版トライアルダウンロード はこちら

Most Popular

Recent Comments