※この記事は、米国 AvePoint で 2021 年 1 月 27 日付で公開された記事 “Road To NASDAQ: How We Will Grow Through Product Innovation” を日本語編訳したものです。
前回のブログ投稿では、PIPE ロードショーで投資家の方々にご説明した 「AvePoint のこれまで」 について概要をまとめさせていただきました。
今回は、AvePoint がよりダイナミックでエキサイティングな企業となるための、複数軸にわたる成長ベクトルに焦点をあてます。
まず注目したい成長ベクトルは、製品のイノベーションです。本投稿では、「AvePoint は一体どんな会社か」、「どのようにイノベーションを行うのか」、「市場における AvePoint の優位性とは」、「最近のイノベーション」について触れ、AvePoint が現在挑戦している課題についてご紹介します。
AvePoint は一体どんな会社か
AvePoint は、「発明家」 と 「革新者」 で構成された組織だと考えます。従業員の半数以上、上級管理職チームの大多数が、技術分野の出身です。
AvePoint への投資は、特定のソリューションの実行可能性や将来性の観点からだけではなく、これまで AvePoint が歩んできた 20 年と、30 もの製品イノベーションの実績を投資家の方々に信頼していただいた上で成り立っています。
当社は SharePoint のバックアップおよび移行ソリューションの会社としてスタートしましたが、現在 SharePoint 関連製品は当社の事業・収益のほんの一部で、他にも様々なソリューションを提供しています。実際に、移行関連業務は当社の年間収益の 10 パーセントにも及びません。
現在、当社は Microsoft 365 データ管理ソリューションにおける最大のプロバイダーであり、700 万人を超えるクラウド ユーザーが Cloud Governance、Cloud Backup、Cloud Records、Policies and Insights などのソリューションを利用しています。
当社の特徴を簡単に言い表すと以下のようになります: 組織のデジタル コラボレーションにおいて、コンプライアンス・生産性・安全性を高める方法を見つけるためのサポートを行う会社 (特に Microsoft 365 を中心としたコラボレーションに注力)。
どのようにイノベーションを行うのか
ソリューションの開発は時に苦しいこともありますが、夢中になれるプロセスがあります。AvePoint のイノベーション方法にはいくつかの重要な原則があります。
- アイデアは現場から生まれる: 製品のアイデアは、セールス エンジニアやプリセールス エンジニアから、カスタマー サポート、カスタマー サクセスにいたるまで、AvePoint のあらゆる職種から生まれています。当社製品のアイデアは、一貫して、顧客のニーズから生まれています。具体的には、コストがかかっても解決したい課題ニーズのことを指し、これは重要な意味をもちます。たとえば、最も好評いただいている製品の 1 つである Cloud Governance は、顧客のお悩みからアイデアが生まれました。アプリケーション ポリシーに関する日々の運用管理、エラー対応の自動化、企業への包括的なITサービスの提供といった課題に対し、カスタム スクリプトを使用して、少ない工数で課題解決を試みた結果、ビジネス需要の変動に対処できるようになりました。
- Fail fast, fail forward (誰よりも早く失敗し、将来に活かせ): ソフトウェア業界では、時間の流れが激しく、然るべきタイミングを逃さないことが重要です。ビジネスにおいて最も困難なことは、移りゆく市場のサンク コスト (すでに支出が済んでおり、回収の可能性がないコスト) から脱却することです。当社は 「アジリティ」 を AvePoint の 3 つのコアバリューの 1 つとし、製品イノベーションへの投資を厳密に評価します。テクノロジーへの投資を継続する時期と、フォーカスする分野をシフトする時期を見極める必要があります。
- 共同投資はイノベーションを加速する: 当社が誇る製品イノベーションは、顧客との共同投資から生まれました。当社では、頻繁に共同投資を行っています。特にアジア圏では、当社と顧客の双方が投資を行い、新しいものを創り出す機会が多くあります。投資・開発が成功した場合は、グローバルに拡大できます。たとえば、ここ 6 か月間では、Microsoft の Project Turing チームと共同で、クラス最高のディープ ラーニング モデルを開発し、関連する業界ソリューションの人工知能 (AI) アプリケーションを強化してきました。
市場における AvePoint の優位性
当社が誇るイノベーション プロセスのおかげで、市場において AvePoint は優位な立場を保っています。これが、Microsoft エコシステムにおける他のベンダーよりも、迅速かつ効果的にイノベーションを起こすことができる理由です。
- 当社の顧客基盤: 最高のアイデアは顧客から生まれます。当社は Fortune 500 に登録された企業のうち約 1/4 を含む、あらゆる業界・規模に富んだグローバル企業の顧客に恵まれました。これらの顧客は、デジタル コラボレーションにおけるコンプライアンス、生産性、セキュリティを向上させたいという強いニーズを抱えており、いち早く解決したいと考えています。我々は、そのニーズに耳を傾けます。
- 当社の従業員: 最大の Microsoft 365 データ管理ソリューション プロバイダーである当社は、世界最大級の Microsoft 365 研究、開発、イノベーションを行うチームを抱えています。当社のコアバリューである 「アジリティ」 に彼らが加われば、きっと成功することでしょう。
- 当社の焦点: この業界では、巨大企業と対抗するために無駄な投資を行って失敗してしまう企業が多く存在します。当社は Microsoft の製品諮問委員会に所属しています。そのため、Microsoft が強い関心を持つ分野に補完的な価値を付加し、将来に向けて機能を拡張できるよう、重点的な投資調整が可能です。
では、その革新力により、AvePoint がどのように競争優位性を保つことができるか。
- 成熟した SaaS プラットフォームを市場全体に拡大: 当社はクラウドに投資し、その変革結果としていくつかの成長に伴う痛み(英語) も経験しました。堅牢なエンタープライズ SaaS データ管理プラットフォームを構築するためには、何年もの時間がかかります。特にデータ主権、クラウド セキュリティ、24 時間年中無休のクラウド運用、SaaS プラットフォームを迅速にアップデートするために DevOps の継続的サイクルを構築することは時間がかかります。加速するデジタル トランスフォーメーションに向け、ビジネスの継続性やスケーリング達成に向けて全世界が動き始めている 2020 年、パートナーと顧客間の主要なテーマは 「見せかけのエンタープライズ SaaS では役に立たない」 ということです。テクノロジーとビジネスの変革が始まった今、堅牢な SaaS 製品により、お客様と MSP パートナーに大規模なイノベーションを提供することが重要です。
- 独自の機能: 独自の機能と高度な自動化を提供することで、利益率を保ちながら、顧客に質の高い価値を提供できます。たとえば Cloud Governance ソリューションでは、面倒なガバナンスタスクを自動化することで、自動化されていない組織と比べて IT チームの費やす時間が大幅に削減されます。
- ソート リーダーシップ: 最先端のデジタル コラボレーションを継続的に推進することで、当社はこの分野においてリーダーとしての地位を確立してきました。数多くの Microsoft Regional Director (RD)、Most Valuable Professional (MVP)、および Microsoft 認定プロフェッショナルのスタッフが在籍しており、サービスを提供するお客様に関連したガイダンスを提供するだけでなく、業界や技術コミュニティのイベントにも積極的に参加しています。この活動により、お客様の信頼を獲得し、ブランドの認知度を高めることができました。
最近のイノベーション
「イノベーション」は、テクノロジー業界においてでさえ、流行語にとどまりかねない難しいテーマです。多くの企業が口先だけとなってしまいがちなイノベーションという話題について、AvePoint では有言実行を体現しています。ここでは、過去 1 年間に AvePoint で起こったイノベーションをご紹介します。
Policies and Insights: 2020 年 7 月にリリースされた PI は、Microsoft 365 全体で機密コンテンツの公開を監視します。これはポリシーによって、データの過剰共有を未然に防ぐことができる唯一のソリューションです。共有作業は従来よりも簡単になりましたが、機密文書のアクセス権限の管理と監視は、いまだに管理者とエンドユーザーの両方にとって課題となっています。PI は、過剰共有に関連するリスクを特定し、優先順位を付け、そのリスクを軽減するソリューションです。米国フロリダ州の Port St. Luice 市では、PI を使用して、数千もの匿名リンクを検知し、修正を行いました。
- MyHub: MyHub は、Microsoft 認定の Microsoft Teams アプリです。MyHub を使用することで Microsoft 365 での作業時間を節約し、生産性を向上することができます。また Microsoft Teams、Groups、SharePoint、Yammer 全体にわたるワークスペース管理の問題を解消することが可能です。MyHub は、ワークスペースの作成から削除まで、Microsoft 365 すべてのワークスペースを視覚的に整理することが可能なワンストップ アプリです。多くの組織で Microsoft 365 内での作業負荷や利用するサービスが増えるにつれ、ユーザーのワークスペース管理をサポートする製品が組織全体の生産性向上に向けて重要な役割を果たしています。
AvePoint の最新イノベーションは、新製品だけではありません。AvePoint では、既存ソリューションに追加機能を搭載するべく、多くのリソースを投資してきました。付加価値が向上しても、既存のお客様に追加料金はかかりません。
- AVA : AVA (AvePoint’s Virtual Assistant) は、紛失または削除された Microsoft 365 コンテンツをエンド ユーザー向けにリストアできる業界初のボットです。自然言語処理 (NLP) ボット フレーム ワークを搭載した AVA は、ごみ箱からコンテンツをリストアし、すべてのユーザーが利用可能です。Cloud Backup をご利用のお客様であれば、Microsoft 365 のネイティブ バックアップ機能によって保持されなくなったコンテンツも検索・ストアできるため、より良い付加価値を享受することができます。AVA は、面倒なリストアの作業依頼を担当する IT チームにとって便利なソリューションです。MSP である Ictivity 社は、AVA を積極的にご活用いただいています。
- Salesforce バックアップ: 今年 Salesforce は、顧客へのデータ リカバリー サービスを終了することを発表(英語) しました。市場の需要に応えるべく、AvePoint では 12 のグローバル データ センターに世界規模の SaaS インフラスを備え、優れた機能を数多く追加しました。たとえば、関連オブジェクト復元 (アカウントを復元する際に、関連の連絡先も復元)や、エクスポート データの復元のというお客様ニーズにいち早く対応しています。Vision Australia では、AvePoint Cloud Backup を使用して Microsoft 365 と Salesforce のデータをバックアップを行っています。
- Yammer コミュニティの管理: 最近の Microsoft アップデートで、Yammer コミュニティは デフォルトで Microsoft 365 グループとなりました。それに伴い、Cloud Governance では、Teams や SharePoint、その他の Groups を管理する際と同様にコミュニティを管理することが可能となりました。
- 外部ユーザー ガバナンス: Cloud Governance は、Microsoft Teams や SharePoint における外部共有のプロセスを簡素化し、より詳細な制御を可能にしてきました。さらに今年新たに、外部ゲストのオンボーディング、アクセス ライフ、オフボーディングを管理する機能を導入しました。現在、外部ユーザー管理に関するニーズが非常に高く、このトピックに関するウェビナー(英語) は、昨年最も人気のあったウェビナーの 1 つでした。
- AvePoint Cloud: CSA STAR 認定を受けた (英語) 当社のクラウド プラットフォームは、SOC 2 Microsoft Azure データ センターで運用されており、運用規模を拡大しています。また、ISO 27001: 2013 認定(英語) を取得したことで証明されているように、提供する製品やサービスの管理面・技術面・物理面での適切な安全対策を継続的に開発・実装・維持しています。最近では、データ駆動型テレメトリの強化、ニューラル ネットワークによる動的タスク スケジューリング、機械学習を活用した予測分析の最大化、NIST(英語) および OWASP(英語) 業界標準に準拠したセキュリティの強化など、様々なイノベーションを行っています。
おわりに
絶えず進化する現代の職場環境の中で、お客様が自信を持ってコラボレーションできるよう、AvePoint がサポートさせていただく機会を多くいただけることに感謝しています。
皆様の持続可能で安全なデジタル コラボレーションをさらに推し進めるため、私たちは今後もイノベーションを続けていきます!
「 NASDAQ 上場 への道: 製品イノベーションを通じて、AvePoint はどのように成長するか 」はいかがでしたか?
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