木曜日, 3月 28, 2024
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テレワークに AvePoint が成功した 5 つの理由: 第 4 回 「モバイルワーク中にオフィスにいるメンバーと安全にドキュメント共有する」

テレワークへの関心と需要の高まりを受け、AvePoint Japan ブログでは、先月から 「テレワークに AvePoint が成功した 5 つの理由」 と題したシリーズを連載中です。2015 年 8 月に開催された、日本マイクロソフト主催の 「テレワーク週間」 に、AvePoint から参加したメンバーは、なぜ通勤時間の短縮や家族との時間の充実など、テレワークの利益を享受しつつ、普段とほとんど変わりなく業務を遂行することができたのか? その理由は、AvePoint で働く社員がオフィスで使いこなしている ICT ツールの存在を抜きには語ることができません。第 4 回目となる今回のテーマは、「モバイルワーク時のドキュメント共有」 です。


モバイルワークとドキュメント共有

今回は、テレワークの一形態である 「モバイルワーク」 を実践する際に考えておくべき 「ドキュメント共有」 のあり方について、自社事例を交えながら紹介させていただきます。

モバイルワークの実践には、物理的に離れた場所で仕事をしている組織の各メンバーが、情報共有や共同作業などをスムーズに実行することのできるコラボレーション ツールが必要不可欠です。「グループウェア」「情報共有基盤」 などさまざまな名前で呼ばれるこれらのツール、市場にはさまざまな製品が出回り、それぞれの魅力をアピールしていますが、この記事では特に SharePoint、および Office 365 – SharePoint Online を利用したシナリオを考えてみます。

情報セキュリティの観点から、SharePoint に置かれたドキュメントへのアクセスは社内ネットワークからのみ可能にし、社外からのアクセスはすべて遮断するというルールを定めている組織は少なくありません。しかしこの場合、モバイルワーク中の営業社員とオフィスにいるメンバーは、どのようにドキュメントの共同編集を実行するのが望ましいでしょうか?

社外からのアクセスを遮断するというルールが存在する場合、エンド ユーザーは SharePoint に置かれているファイルを自分の端末 (ローカルPCなど) にダウンロードし、ファイルのやり取りにはメールを使用するという方法を取ることが一般的です。

しかし、この方法では、例えば提案資料をメールに添付して何度か送信し合っているうちに、ファイルが複製され、「どのファイルが最新版なのか分からなくなる」「最新内容を確認するのに手間と時間がかかる」「すれ違いがもとで複数のメンバーの作業が無駄になってしまった」 など、発生する恐れのあるトラブルが数多くあります。また、「機密内容を含む添付ドキュメントのついたメールを誤って社外の人に転送してしまう」 など、情報セキュリティ上のリスクも上昇してしまいます。

では、どのような対策が有効なのでしょうか? AvePoint Japan では、自社ツールを使ってこの問題を解決しました。以下、ツールの使用方法を含め、実際のユースケースを用いてご紹介いたします。


社内にいる人・社外にいる人が安全にドキュメントを共有する方法

テレワーク週間中のある日。オフィスで仕事中の技術コンサルタント A さんは、提出期限が迫っているお客様向けの提案書を仕上げるために、テレワーク実践中の営業社員 B さんとドキュメントを共有し、共同作業を実践しました。以下は、2 人の実行した操作の再現です。

1) Aさんは、SharePoint 上 に置かれたファイルを、外出先にいるB さんに共有します。ここで役に立つのが 「セキュア共有」 機能です。

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2) A さんは、表示されるフォームに 「送信する相手へのコメント」 を入力し、「閲覧・ダウンロード・編集」「相手と共有する期間」 を設定します。

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3) A さんが入力を完了して [OK] ボタンを押すと、B さんにメールが送信されます。B さんは、受信したメールに含まれる URL をクリックします。

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4)B さんがリンクをクリックすると、以下のようなサインイン画面が表示されます。

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5) サインインに成功すると、A さんが共有したドキュメントが B さんの端末に表示されます。

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6) 共有の際に A さんが権限を “ブラウザーでの編集” に設定しているため、B さんがファイルを自分の端末にダウンロードしようとするとエラー メッセージが表示されます。

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(エラー画面)

7) A さんと B さんは Skype for Business を立ち上げて Web会議を開始し、会話をしながら編集作業を進めます。B さんは A さんとドキュメントの内容について話し合いながら、自分の端末のブラウザーで編集・保存を実行します。

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8) Bさんは編集の完了後、ドキュメントを保存します。オフィスにいる A さんがドキュメントを開くと、B さんによる編集が反映されているのが確認できます。

 


 

SharePoint のドキュメントを組織外部の関係者と共有して共同編集を行うこともできる AvePoint Perimeter

この一連の操作は、AvePoint Perimeter (ペリミター) という自社開発の製品機能をフル活用して実行しています。A さんと B さんは、まるで 2 人ともオフィスにいるかのようにスムーズ・スピーディに提案書の修正を完了することができ、B さんがオフィスに戻ったり A さんがドキュメントを自分の端末にダウンロード・管理したりといった煩雑な手間を省くことができました。

このように、Perimeter を使うメリットは、ファイルを複製する必要なく、同一のファイルに対して複数のユーザーが共同編集を実践できること・閲覧・編集可能な有効期限を設定できることにあります。また、Perimeter はドキュメントに対し、人 (ユーザー)・デバイス・場所による複合的なアクセス制御を設定することが可能なため、情報セキュリティをさらに高めることが可能になるという効果も期待できます。

また、Perimeter では、組織外部の人に対しても SharePoint上 にあるファイルを安全に共有することができます。上述の 「セキュア共有」 には、オンプレミスの SharePoint に存在する特定のドキュメントにアクセスできる外部ユーザーを指定し、SharePoint のドキュメントの直接共有を実行できるという機能が備わっています。ダウンロードを禁止できるほか、編集を禁止することでコピー & ペースト・印刷などのアクションの実行を防止することが可能です。また、閲覧・編集可能な有効期限の設定など、セキュリティ レベルを細かく設定することが可能なため、各ドキュメントの性格にあわせたきめ細やかな管理が可能になります。AvePoint Perimeter の詳細 についてはこちらをご覧ください。


新しい ICT の活用でテレワーク・ワークスタイル変革を推進するために、エンド ユーザーへの負担を最小限に

テレワークもワークスタイル変革も、適切な ICT ツールの導入が成功のカギなのは分かる。でも、ただでさえ忙しいエンドユーザーに、全く新しい操作を覚えてもらったり、複雑なルールの決まった文書管理ルールに従ってもらうなんて・・・そんなことできるんだろうか? 「面倒くさい」「わかりづらい」 と敬遠されてしまい、結局各ユーザーが好き勝手にアプリやメールで情報共有をしてしまえば、ガバナンスも効かなくなるし、かえって逆効果では? そんな懸念の声も聞こえてきます。

確かに、今までファイルサーバーやデスクトップにファイルを保存していたエンド ユーザーに、いきなり 「テレワーク対応するから、明日から共有は全部 SharePoint でやってね!」 と言ったとしても、IT リテラシーも業務もさまざまなエンド ユーザー全員が操作を完璧にこなすことは不可能でしょうし、そのような期待をすること自体が非現実的です。SharePoint をエンド ユーザーに確実に・ルールに従って使ってもらうためには、メリットとしてはっきりわかる便利な機能を提示するとともに、エンド ユーザーに実行してもらう作業を可能な限り単純にすることが重要です。

例えば、Word や Excel などの Office 製品のリボンに、「SharePoint にアップロード」 ボタンを埋め込み、ボタンを押すだけで、ドキュメントが SharePoint の適切なライブラリにアップロードされるように設定してしまいましょう。「適切なドキュメントを適切なライブラリに適切なタイミングでアップロードする」 という、一見単純なようで実はケアレスミスを誘発しやすい作業も、これで簡単・正確に実行してもらうことができます。

鍵になるのは、「リボンのボタンを押す」 という、エンド ユーザーが 「保存」 などの操作で馴染みのあるアクションを SharePoint へのアップロード実行に援用することで、エンド ユーザーへの負担を最小限に食い止め、ルールを守ってもらいやすい環境をつくる、という点です。

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Word ファイルのリボン上に SharePoint に直接ドキュメントをアップロードできるボタンを設置することで、エンド ユーザーがSharePoint を開いてファイルを保存するという手間を省くことができる

上記については、SharePoint の利活用を促進する弊社製品 「Office Connect」 で実現可能です。詳細については、Office Connect の製品カタログ をご覧ください。


まとめ

テレワークやワークスタイル変革推進を目的として ICT ツールを活用する際には、「エンド ユーザーにとっての使い勝手の良さ」 と 「情報セキュリティ・ガバナンスの確保」 のバランスを確保することが重要となります。自組織のニーズや対応力なども考慮に入れつつ、最大限の ROI を引き出す方法を考えたいものです。

次回は、「部署の垣根を超えたコラボレーション」 について考えます。

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